ワールドカップ2019 対セルビア戦
全日本が世界ランキング1位のセルビアにフルセットの上、勝った!
3セットから1.2セットとは見違える様にサーブも走り
ミドルの奥村、芥川がブロックにクイックと頑張るから
セッターの佐藤が好きな様に采配して
左右のスパイカー石井と新鍋のアタックが決められる。
そしてセルビアに強いという鍋谷が速い攻撃で翻弄する。
今の全日本女子には木村沙織という大砲もなく、
高さも無い。平均身長176cmは世界身長ランクで10位
既に身長ではメダル圏外なのだ。
その世界と戦うにはセッターのトスワーク
高いブロックの的を絞らせない同時多発の3枚以上の攻撃
その練習を重ねてきた筈だったが
大会直前、黒後愛の怪我で攻撃の1枚が消え
ピンチヒッターの石川を急遽招集して穴を埋めたものの
余裕のない選手達は、想像以上に力をつけてきた相手に
気後れして、戦う前に負けていた。
それが昨夜は何かが違った。
黒後愛のカムバック、それに石川も居る。古賀紗理那に負担はない。
石井優希と新鍋理沙が軸となり
監督中田久美が目論んでいた新しい全日本女子のバレー
勝利の方程式が見事に組み立てられたのだ。
大会前中田久美は、今の全日本は世界の高く厚い壁に阻まれて居る。
しかし、全員で力を合わせれば勝てるチャンスは有ると。
かなり前だが現役選手を引退し、
ファッションモデルになった中田久美がCMをやりたいと
人づてに私に会いにきた。
その時、私は”貴女はセッターだったのだから
ネット向こうのCM業界の様子を良くみてから判断しなさい”と答えた。
そして、彼女は元のバレーに戻り久光製薬の監督になり
Vリーグを連覇し、木村沙織が抜けた全日本を引き受けた。
やりたいと言っていたCMのトルースリーパーで
”朝の寝覚めが全然違う!”とやる笑顔を見るたびに
連敗続きでチャンと寝れるはずは無いだろうなと
どんどん痩けた頬を見るたび、心を痛めていたが・・・
昨夜の此の笑顔は、私にも安らかな眠りをくれた。
何と言っても貴女は世界で一番綺麗な女性監督なんだから。