2021年12月31日金曜日

Psychedelic Music #13
The Hired Hand (Opening):Bruce Langhorne
「イージーライダー」の監督名義はデニス・ホッパーだったが
本当は一緒に撮ったピーター・フォンが単独で初監督したのが
此の映画The Hired Hand邦題「さすらいのカウボーイ」
西部劇のスタイルをとっているが基本的には
男と男の義理人情映画というより、まあヤクザ映画だな。
なのにカメラマン、ヴィルモス・ジグモンドの映像が
ご覧の様に、やたらサイケデリックで美しく
音楽のブルース・ラングホーンがカントリーの楽器は
使っているものの、やはりサイケデリック!
コレを私の独断と偏見で此のシリーズに入れたい(笑)



 

水天宮 中華 睡蓮

此の店は年末までやっている筈と出掛けた。

いつものクラゲに焼豚は相変わらずの旨さ

メニューから初めて選んだ茄子のニンニク炒め

帆立の黄韮炒めがどちらもヒット

来年も此の店に通わずばなるまい。


 

2021年12月30日木曜日

ザ・シューター 極大射程 (2007)
此の邦題、珍しくタイトルが良い。
監督も珍しくアフリカ系のアントワーン・クーフア監督
彼はCMやミュージックヴィデオで劇場用映画に進出
まあデヴィッド・フィンチャーと同じだ。
そのスタイルは香港映画からハリウッドに進出した
監督ジョン・ウーに似ていてスタイリッシュで
その作品に出ていた俳優チョウ・ユンファの
ハリウッド・デビュー作「リプレイスメント・キラー」を監督した。
此の映画の内容はマット・デーモンの”ボーン・シリーズ”と同じ
元海兵隊員のスナイパーが大統領暗殺者に仕立てられて
国中を逃げ回りながら、本当の犯人を突き止める話。
1kmの距離から寸分の狂いなく標的を当てる
驚異的な射撃手を演じるのはマーク・ウォルバーグ。
少し背の低い猿顔もマット・デーモンに似ているが
彼よりも動きが機敏で格好良い。
監督アントワーンの演出は物語の主人公の判断と同じ様に手際よく
JFK暗殺と同じ様な大企業と軍部の企みを見抜き
生きていては都合の悪い主人公を消そうとする
巨大組織相手に立ち向かう。
此の大悪役に大物俳優ネッド・ビューティーや
ダニー・グローヴァーを配置してるから勝てるわけがない。
結局、此の大統領暗殺事件は闇に葬られ
大企業と軍部の大物達は山荘で高笑いをしている。
そこへ何処から狙っているのか、その大物達の額が
次々にプシュ、プシュ、と撃ち抜かれて映画は終わる。
やっぱり映画は此れでなくちゃネ(笑)

Psychedelic Music #12
↑クリック
Zabriskie Point OST Come in Number 51 : Pink Floyd
「砂丘」という邦題で公開された此の映画は
イタリアのミケランジェロ・アントニオーニ監督が
イギリスで撮った「欲望」に続きアメリカ映画だ。
音楽にピンク・フロイドを起用したのは当時としては
それ以外に考えられないほどハマっていた。
それもその筈、彼らの音楽は早くから「モア」「白昼の幻想」と
サイケデリック映画の定番だったから。
映画の内容はアントニオーニらしく米国文明を批判しているが
先の「イージー・ライダー」に重なる部分が多く
此の2本で当時のアメリカを推察することが出来る。

河童さんのピエンロー

骨付き鶏肉に豚バラ、白菜と春雨

塩胡椒に柚子を絞ったタレにつけて

箸休めは蓮根のきんぴら

デザートはロッテのラミー・アイスクリーム

気がつけば休肝日。

年末年始に備えて。


 

2021年12月29日水曜日

↑クリック
「マッドマックス怒りのデスロード」(2015)



南半球オーストラリアの監督ジョージ・ミラーが此のマッドマックスを作って大ヒットしたのが1979

それから27年の時を経て再び製作したのが此の作品。

此の時、彼は70歳を越えていた筈だが、

まあ、そのエネルギーの凄いのなんの。

冒頭から砂漠の真ん中で改造車のオンパレードに追いかけられる主人公は此れでハリウッドの大スターになったメル・ギブソンに代わり、若いトム・ハーディ。

少しメルよりアクが無いなと思ったら

あのオスカー女優シャーリーズ・セロンが何を狂ったか坊主頭で目のフチはパンダみたいに真っ黒、片腕は手首なし(合成が完璧)で殆ど主役。

設定は相変わらず核戦争後の近未来だが世界は滅び、1人の狂人が巨大な砦を造り水と石油を独り占めして生き残った人々を奴隷として支配している。

女は繁殖の道具、妊婦からは母乳を摂取という具合。

シャーリーズ・セロンは戦闘隊の女隊長ながら密かに緑の地へ女達を脱出させようとしているのだ。

此の砦が実写ながらアニメみたいにスペクタクルなスケール。

そこから巨大なオイルタンク・トレイラーを運転してシャーリーズ・セロンが走る!

それの追手のトラックの先に車のエンブレムみたいにトム・ハーディが縛られている。

とにかく全てのヴィジュアル・イメージがヘビー・メタル・ロックのジャケットの様というか、モロそのものの確信犯。

トラックの先頭に火を吹くエレキ・ギタープレイヤー、佐渡の"鼓童"みたいに大太鼓を並ばせて打たせている。

まあ陣太鼓か戦意高揚音楽という訳だ。

もう真面目にやってるのか冗談なのか

此処までやられると笑って観るしかないが面白過ぎて先が思いやられる。

しかし意外と、まともな展開で彼らは追手を逃げ切り、やっと辿り着いた自由の地は・・・。

ジョージ・ミラーが狙ったものはヘビー・メタル・ロックの長編プロモーション・ヴィデオか?

筋などどうでも良いから、そのディテールをひたすら楽しめば良いのだ。

それにしても日本なら後期高齢者のジョージ・ミラー、約1年掛かりで此の作品を撮ったという。うーん最後までスタミナも凄いな!


モンゴル・ジャケット2着目完成!

来るか?モンゴル服ブーム ٩( )و


 

Psychedelic Music #11
Born To Be Wild:Steppenwolf
此の曲がサイケデリックかは疑問だが
映画「イージーライダー」の冒頭主人公2人が
粉を決めてメキシコから出発するときに使われたから
まあ此の曲は、それに充分だろう。
そんなことを言っているとサントラ全部
そうなってしまうな(笑)




 

冷蔵庫の整理

茹で置きのスパゲティを

キムチ納豆と卵で絡めてみた。

白菜漬けにスープはわかめ豆腐

箸置きは羊

さて此れから荷物をまとめて上京

年末年始は浅草と言う訳(^^)


2021年12月28日火曜日

Psychedelic Music #10
You Keep Me Hangin' On ;Vanilla Fudge
此の曲は所謂”一発屋”として消えたバンド
ヴァニラ・ファッジのヒット曲である。
如何にもサイケデリックな?イントロと
ジャケットのソラリゼーションを使った写真が
当時はその気分にさせてくれたものだ。
確かダイアナ・ロスがいた頃か、出た後か
シュプリームスがソウルとして歌っていた様な。




 

赤魚の粕漬け定食

浅利の味噌汁

納豆には和布蕪

白菜漬けは次のを今日また干して

それから漬け込む。




 

2021年12月27日月曜日

「シルバラード」(1985) :ローレンス・カスダン監督

私は、もう3度目くらいだが、ボケてきてるから筋を忘れて

何度見ても面白い西部劇の傑作である。

監督のローレンス・カスダンは脚本家として

ジョージ・ルーカスのもとでスターウォーズシリーズに参加

自らメガフォンをとってスリラー「白いドレス女」、

コメディー「再会の時」の後に、脚本監督で此れを制作した。

主役は今で言うW主役、いや3人トリプル主役。

ポスターの真ん中にいるケヴィン・コスナーは未だブレイクしていなかった。

いずれも演技の確かな渋い役者ばかり。

左からケヴィン・クライン、コスナーの右がスコット・グレン

そして一番右がダニー・グローバー

まず、その寡黙さがイーストウッド以上のスコット・グレンが

荒野で追いはぎにあった下着一枚のケヴィン・クラインを助ける。

町に行くと、その追いはぎを見付け、馬と服を取り返す。

スコット・グレンは町で縛り首になりそうな弟を留置所から助け出し

酒場で、人種差別にあっていたダニー・グローバーと組んで

4人はシルバラードへ向かう。

此処でケヴィン・クラインは、かつての悪党仲間

ブライアン・デネヒーに再開する。

彼は今シルバラードの保安官になっていた

此の保安官役がブライアン・デネヒー

私の「悪役列伝」に出しそびれた此の役者

コクーンシリーズで、宇宙人をやった190cmの大男

にやけた顔の奥で何を考えているかわからない曲者。

此の悪役が此の映画を面白くした。

悪知恵が働き、次々と先回りし、主人公4人を痛めつけて

ボコボコにしてしまう。

それでも立ち上がる傷だらけの4人の活躍が映画のカタルシス。

途中、酒場女と言うより酒場婆の名女優リンダ・ハントが絡み

ハエ男ジェフ・ゴールドラムの怪しいギャンブラーと

監督ローレンス・カスダン馴染み役者を揃え、

脚本家出身らしく展開をひねりにひねって

結末に2つのクライマックスを用意して楽しませてくれる。

西部劇ファンなら、まず120点をあげたい作品だ!


Psychedelic Music #9
White Bird : It's A Beautiful Day 
サイケデリック音楽はサンフランシスコからスタートしたと
言われているが此のグループは当に、その代表。
西海岸にしては天気が悪い、その地でジャケットの
青空は憧れだったのだろう。
ドラッグとは程遠い健康的なサウンドだが
ジャンキーの頭の中は恐らくこんな感じのイメージ(笑)
フィドルを使ったロックは新鮮で当時やたら聴いたものだ。


 

 


しめ鯖定食

昨日買って置いた締め鯖に

浅利の味噌汁の定食

箸置きは鍛えている腹筋わんちゃん

(^^)


2021年12月26日日曜日

その2”セールスマン”
現在、我が家にある常設電話にFAXは付いていない。
此処は海の側だから塩害で機器類は3年と持たない。
それで此の留守番電話専用一番安いFAX無しにした。
今はメールで文章から画像もおくれるからね。
しかし40年前ぐらいは、そのFAXすら普及していなかった。
CMの制作会議にプロダクションまで出掛け
決定した演出コンテをコピー機で刷ってもらっていた。
これもその頃の話だ。
その日も、あるプロダクションから出たところで
激しい夕立が降って来た。
その頃、よくコンビを組んでいたカメラマンT氏とは
次に行く別のプロダクションの打ち合わせも一緒だったので
とりあえず喫茶店へ入り雨の止むのを待つことにした。
コーヒーを飲みながら私が
”しかし一々、コンテを貰いに行くのに
プロダクションというのは不便だね。
今はFAXという便利なものがあるんだから、
それで用は足りるはずだね”
T氏も当時はスティール&ムービーの売れっ子カメラマン。
”そうですね、事務所に居れば他の仕事が出来る”と
”でもFAXって今幾ら位なんだろう”と私。
すると以前から後ろに座っていた男がいきなり立ち上がり
”すいません、お話が聞こえてしまったもので
私はこう言うものです”と名詞を差し出した。
それにはFAXの会社の販売員の誰それと。
”此処へ失礼していいですか?”と4人がけの椅子の1つに
ズーズーしく割り込んできた。
呆気にとられる私達にの前に、分厚い鞄からカタログを取り出し
”此れは簡単な機能で使いやすく幾ら
此れは少しお高いが更に便利でコピーも出来る云々”と
立て板に水の様に喋りまくり
”これからはFAXの時代ですよ!”
”あっ雨も上がりましたネ”と決め台詞を残し去っていった。
残された私とT氏は
”なんだアレ?”とカタログを前に笑い転げた。
後日、 撮影現場で再開した私とT氏は
”どうFAX入れた?””うんうん入れた!”で又笑い転げた。
その頃のFAXは今のプリンターの倍ぐらい高さが有り
私の事務所では場所を取り、早めにFAX付き電話に代ったが
あのセールスマンには本当に、ヤラれた。

その6”緑色の猫”

私は、かつて大変な猫嫌いであった。

猫がそばに寄ってきただけで緊張し、それが

相手にも伝わりフーッと唸り、噛みつく奴もいて

困ったものだ。

私が手掛けたCMにY.M.O.ことイエローマジックオーケストラを

起用したFUJIカセットが有る。

それはY.M.O結成時から何時かCMで使いたい思い

米国の異色バンド、チューブスの前座を彼らがやるのを知り

明日プレゼンがあるという代理店のプランナーを中野サンプラへ

誘い、彼もハマって是非使いたいとスポンサーへ。

それは見事に成功、カセットだから、カセットの中から登場

という安易な企画でオンエアされた。

時代はウォークマン全盛、カセットテープは飛ぶ様に売れ

スポンサーのお偉いさんの娘が大ファンだという事で

次回作はなんぼ金をかけても良い!というお墨付きを貰った。

当時、MTVをやりたくてウズウズしていた私はどさくさに紛れ

CMだけでなく3分半くらいのロングヴァージョンまで企画した。

それは物語風でチェスをしている坂本龍一氏と高橋ユキヒロ氏が

いつの間にかフェンシングで戦っていて、細野晴臣氏が抱いていた

猫が突然跳ねて東京タワーへ飛んで行くという展開であった。

今なら恐らく私は猫にC.G.を使った処だが、当時はそんな技術は

無かった。

この猫が飛び跳ねるシーンを撮るのに、カメラを斜めに設定

高いところから猫を放り投げるという乱暴な技を使った。

カメラマン曰く猫は3mくらいなら軽く起き上がれるから大丈夫と。

果たして撮影を始めたところ、猫は嫌がって飛び降りない。

それもその筈、猫はスポンサーFUJIのイメージカラーの

緑色にされていたからである。

これも今なら簡単に毛の色など変えられるのだが。

予め動物プロダクションに人間の髪染め用の緑色を

塗って置いてくれと頼んでいたのだが、猫にそれは

難しく、サインペンの緑で一本づつ染めたとか。

それで猫は気持ち悪いらしく不機嫌でいう事を聞かない。

高い台の上で爪を立て飛び下りない。

そのお尻を無理やり押して落とすという今から思えば

残酷な事をした。

猫嫌いな私でも5回もやれば、もういい何とか撮れたんじゃない!

とカメラマンに言うと、駄目ちゃんとフレームに収まっていないと

くりかえすこと20回近く、最初は姿三四郎の飛び下り技の様に

クルッと宙返りして着地していた猫も段々疲れて来たのか

ドサっと足を伸ばさず体ごと落ちるようになってしまい。

それでもカメラマンは自分の家でも猫を飼っているから

大丈夫!とテイクを重ね、25回目くらいでやっとOKが出た。

責任逃れをするわけではないが、あくまでも虐待したのは

カメラマンで,

私では無い。

動物プロダクションの話では此の猫、なかなかの芸達者で

稼ぎ頭だったのが、その日以来、壁の方を向いたままの自閉症猫に

なってしまったと。

その7 “ターザン”
藤村俊二さんといえば晩年、そのトボけた芸風が板について
老人役で売れたタレントだが、
中年に差し掛かっている頃、バタ臭い、癖のある
その芸風が邪魔し伸び悩んでいる時期があった。
赤坂の広告代理店から、彼を使った渋谷のTデパートの
家具のバーゲンセールCMの企画を頼まれた。
彼のキャラクターにハリウッド喜劇映画のセンスを
感じた私は彼にターザンを演じさせたいと思い
コンテにして、それがスポンサーに通った。
ジャングルみたいに並べられた沢山の家具の上を
ツタにブラ下がり彼がアーア・ア~と叫びながら
ブランコの様に行ったり来たりする筈だった。
彼はとても筋肉質とは思え無く、むしろガリガリ
だからターザンに見せるには
それなりの工夫が必要と、お供にチンパンジーの
チータを付けることにした。
動物プロダクションの人に抱えられて来た
チンパンジーは家具の並んだ大きなスタジオにかなり脅え
私がスタンドイン?に用意したゴリラの縫いぐるみに
飛び上がった。どうやら本物と思ったらしい。
代役の人のターザンでリハーサルの時からキーキー騒ぎ
吊り下げられた蔦から好きあらば逃げようとするので、
見えない様にテープで手足を固定した。
(また動物虐待!と文句を言われそうだな)
そして主役のターザン役、藤村俊二氏の登場
衣装は皮の手作り風ビキニブリーフ1丁。
”たった此れだけなの?”と恥ずかしそうだったが、
役が気に入ったか、”まあターザンならそうだよネ”と
始めはノリノリであった。
私の”ハイ、リハーサル行きましょう!”に
スタジオの端から端へ空中ブランコみたいに跳ぼうとした。
彼はダンスが得意、自分で振り付けも出来る身の軽さが自慢。
空中のアクロバティックな動きを私は期待した。
しかし此の日は共演者が悪かった。
臆病なチンパンジーだったのだ。
スタジオの端から跳び出した途端、キーキーッと
悲鳴を上げ逃げようとした。しかし手足は左右とも
自分で掴まっている様にテープで固定されている。
彼が自由なのは口だけ歯だけ。
此の状況を打開するには?ととった行動は
近くのターザンの脇腹に噛み付いたのである。
今度はターザンがギャ~ッ。
スタジオは騒然!まだ本番カメラは回っていない。
慌てて2人を下ろし、いや1人と1匹だった。
藤村氏の顔は蒼白。横腹にはチンパンジーの歯形
幸い血は出ていない(そう言う問題じゃない)
それでも早く医者、医者、医者とスタジオから連れ出した。
それで撮影は中断。もう今日の撮影は中止かと諦めたが
そこは大人のタレント藤村俊二氏
スタジオに戻って来て
”私は長いこと役者をして来ましたが
チンパンジーに噛みつかれたのは初めてです”と。
それで私は本物を諦め、ウチから持って来たゴリラの
縫ぐるみを彼の側のツタに縛りつけ撮影は続行された。
しかし、そのゴリラは元勤めていたCM制作会社の先輩が
作った明治のCMの”オレ社長の代理”で有名な奴で
アップでは到底使えないものだった。
だいたいチータはチンパンジー。ゴリラでは無いでしょう?
まっ、そんなわけで、そのCMは完成し短期のオンエアだったから
もう誰の記憶にも無いだろうが
私は、此のゴリラの縫ぐるみを見るたびに
その時の藤村さんのギャ~っと言う悲鳴が聞こえる。

その9 ”焼き肉” 
世間では焼肉屋に来るカップルは、だいたいデキていると。
しかし、その逆は無い。私は焼肉屋に誘って失敗した例もあるから。
今日の人は少し前、その最期の生き方がブームにもなった某女優
ではなくて、その夫。
ロックンロール!の一言だけで人生を全うした方の話。
彼は、その某女優の庇護の下というか
ずっと放し飼いの様な状態で自由に生きられた幸運な男だ。
麻布十番の奥の方に鳳仙花という有名な韓国料理店があり
先日コロナで亡くなった志村けん等の芸能人を良く見かけた。
その日、私は近くのアオイスタジオでダビングを終え
スタッフと食事に来ていた。
彼らが何時来たのかは気が付かなかったが
私と背中合わせの席に、焼肉屋には相応しくない
良い香水の匂いのする女性が。
その匂いの主は当時日米合作映画「将軍」のヒロインで
一躍、国際女優になった方だった。
そして、その向かいには聞いた事のある巻き舌で高い声の
ロックンロールが居た。
彼らは週刊誌に騒がれ、日本人なら誰もが知るカップル。
それも不倫の。
私は振り返って確認すのは失礼だから
知らん振りして食事を続けた。
その店は冷麺が旨いと有名だが
私はコプチャン鍋というモツ鎬が好きだった。
突然、ロックンロールの甲高い声の「オイっ!」
背中に何か険悪な空気が伝わって来た。
「お前な、焼き肉が嫌いなのか?」
「ううん、好きよ美味しかったわ」
「じゃ、食えよ此んなに残しちゃ勿体無いじゃないか」
「でも、もうワタシお腹が一杯」
「食べろよ!こんな良い肉」
「本当にお腹いっぱいなの」
「食えよ明日、何も食わなきゃイイんだから・・・」

背中で聞くと、此の会話はさながらポルノ映画
(そんなに私は観てる訳では無い!念の為)
無理やり男が女を口説いている風で生々しく
今、想い出しても最後の「明日、何も食わなきゃイイんだから・・・」
には私の向かいのプロデューサーと笑いをこらえ過ぎて
モツを吐きそうになった。