2026年11月8日日曜日

 

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「白夫人の妖恋」(1956):豊田四郎監督作品

此の作品は私が10歳の時、既に嫁いでいた姉と、その夫に
せがんで連れて行った貰った栃木の映画館で観た。
今思えば子供には理解できない男と女の情炎が燃え盛る
激しい内容だが、私には特撮の面白さに圧倒され
いつまでも忘れえぬ記憶となった。
監督・豊田四郎は「夫婦善哉」「雪国」「濹東綺譚」と
男女の情愛を描かせたら当時でも有数の人であった。
その監督に中国の民話”白蛇伝”を林房雄が小説に
八住利雄が脚本にしたもの。
東宝、初の総天然色イーストマンカラー。
主役の白蛇の化身・白娘(パイニャン)に山口淑子。
彼女は満州で中国人・李香蘭として育てられ、
日本軍国主義の国策映画のスターとして
又、中国人に成り切っていたため戦後スパイとして
戦犯扱いだったが、自分が日本人と証明できて
戻って来た数奇な運命な女優である。
子供の私が彼女を観たのは此れが最初だった。
相手役の許仙(キョセン)に当時の二枚目スター池部良。
此のコンビに未だ娘盛りの八千草薫が魚の化身・小青。
私を興奮させた特撮は勿論”ゴジラ”の円谷英二。
そして後で分かったが美術に武蔵美の教授だった三林良亮太郎。
彼は舞台美術家で日本のオペラ舞台を多く手掛けている。
此の映画の2年前、彼は日伊合作映画「蝶々夫人」(主演・八千草薫)
ローマのチネチッタ撮影所に見事な日本庭園を再現させて見せている。
だから此の映画でも香港から園真という美術家を招いて
中国の建物から風景まで完璧な背景には目を見張る。
そして音楽は当時、日本映画音楽というより
オペラ、交響曲、管弦楽と作曲家としてトップだった團伊玖磨。
これだけの本物(一流スタッフ)に囲まれた李香蘭こと山口淑子の熱演に
何だか分からないが、少年の私は鼻血が出そうになったのを記憶している
そして、その後
此の映画は東映でアニメ化された。
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当時の東映社長の御大層な解説で始まるが・・・。


ジョン・バリー作曲集#5
「イナゴの日」(1975):ジョン・シュレジンガー監督作品
「真夜中のカウボーイ」の成功に次回作として
作った此の作品は興行的にはコケた。
私的にはロケ先のL,A,で封切りで字幕なしで観ても傑作と思ったが
一般的にはハリウッドの内幕者として内容が暗過ぎたのが原因と思われる。
それにベルトルッチの「1900」と同じく
怪優ドナルド・サザーランドに子供を踏み付けて殺す
と言う残酷場面がウケなかったのかも?
兎に角、前回のニューヨークと同じく
ハリウッドを米国虚栄の都と描いたのは流石のシュレジンガー。
そのダンスホール音楽をメインにした此のスコアも美しいし
ラストのチャイニーズ・シアター前の暴動の迫力は圧巻。

 

越中富山の焼き鯖寿司
白菜の山椒の実漬け
キャベツとエリンギのアゴ出汁味噌汁。
晴れは今日迄
有効に使おう٩( ᐛ )و


2026年11月7日土曜日

ジョン・バリー作曲集#4真夜中のカウボーイ
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主題曲としてはニルソンの”噂の男”だが
映画のテーマ曲としてはジョンが書いた
ハーモニカのメロディーのコチラの方が
1970年代のN.Y.の物憂げな雰囲気を出している。
イギリス人監督のジョン・シュレジンガーが
客観的に見た1970年代の米国の退廃を鋭く描き
オスカー作品賞を得ている。
 

おじやのお直し
ピエンロー鍋にご飯を入れ過ぎたので
一度オジヤにしたやつが
また残り、それをタッパで冷蔵庫へ
遅く目が覚めた今朝は
そのオジヤのお直しと言う訳。
三つ葉と卵を落としてリサイクル。
(^^)


 

「昭和残侠伝 死んで貰います」:マキノ雅弘監督作品
昭和残侠伝シリーズは全部で9作作られた。
その中で此のマキノ雅弘が監督したのは3本、
7作目の此れは傑作と言われている。
篠田正浩の「乾いた花」(1964)で
虚無的なヤクザを演じた池部良を高倉健と組ませ
ラストの殴り込みに”お供させてください”と
男同士の道行はマキノ雅弘の仕掛けで4作目から始まり
シリーズが終わるまで、そのコンビは続いた。
私事になるが武蔵美デザイン科の映像の授業に
脚本家の石堂淑朗氏を呼んだのは
当時「怪談」等の映画のタイトル・デザインを多く手掛けていた粟津潔先生だが
その授業に石堂先生はマキノ雅弘の言葉を引用
シャシン(映画)は1にスジ(脚本)2にヌケ(映像)3に役者(キャスティング)と
当時の東映任侠(ヤクザ)映画の構造を分析してくれた。
先ず此の映画のスジ(脚本)は大和久守正
彼は高倉健の座付・脚本家の様に”網走番外地”等を書いていたから
魅力的な表情を歌舞伎のミエの様に此でもか!と見せるから
その度”健さん!”の掛け声をかけたくなってしまう。
今回なんとNHKが何の吹き回しか
真っ昼間にヤクザ映画を解禁。
私も半世紀ぶりに此の映画を観たが、その映像(ヌケ)の良い事
ラストに男2人が橋の袂で落合い霧の中に消えてゆく場面など
ため息が出る程美しい。
マキノ雅弘がヌケ(映像)に拘っていたのが良く分かる。
そしてマキノが仕込んだと言う藤純子の可憐さは、とても
ヤクザ・プロデューサー俊藤浩滋の娘と思えない。
兎に角、野球のバットの様に刀を振り回す高倉健に殺陣を教え
藤純子には丁寧に生娘と芸者の違いを教えたと言う
マキノ雅弘を"日本映画の父”と云わずして何と呼ぼう。

2026年11月6日金曜日

ジョン・バリー作曲集#3
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コッポラがヴィム・ベンダースに撮らせたハードボイルド映画
チャイナタウンを舞台に探偵小説家のハメットを主役にした
面白い映画だったが個性的な演出のヴィムとコッポラは
ソリが合わず途中で降板したらしい、
主役のハメットを演じたフレデリック・フォーレストは
コッポラのお気に入りで「地獄の黙示録」「ワン・フロム・ザ・ハート」と起用、
それもヴィムは気に入らなかったらしい。
それでも此のジョン・バリーの音楽は当時の
ムードを出して中々良かった。