吉田義夫(1911~1986)
彼ほど悪役列伝に相応しい俳優は居ないだろう。
私の少年時代、夢中になった東映時代劇の悪役として滅茶苦茶に活躍していた。
特に忘れられないのは此の「七つの誓い・黒水仙の巻」(1956)の族長オンゴ役
頭のテッペンに髷を付けたヘアー・スタイルは何を参考にしたのだろう。
だいぶ後にユル・ブリンナーが「隊長ブーリバ」(1962)で真似をするが
彼は俳優になる以前、京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)で
日本画を学び、法隆寺金堂の絵画修復に参加した彼のオリジナルである。
此の映画の舞台、中央アジアの絵画に、その原形を見つけたのかも知れない。
とにかく彼は、その美術センスを生かして俳優になってからも
メイクや衣装に凝って居たという。
しかし、その頃の彼の役といえば何れも憎たらしい極悪非道の極悪人ばかり、
進藤英太郎、山形勲と競っていた。
その彼に晩年、監督・山田洋次が目を付け、オープリングの
寅さんの夢の場面でカリカチュアで悪代官役をやらしていたが
旅芸人一座の座長役でセミレギュラーだった。
話は”七つの誓い”に戻るが、その中央アジアの族長オンゴが
今観ると、やたら日本の山賊風というか下町風の
「テメエら、何でもかでも盗んできやがれ!」と言う台詞に笑った、
それに”カラコジア”という今のモンゴルらしき架空の国の人々が
やたら歌や踊りが好きで、菊田一夫の東宝ミュージカル「敦煌」や
ザ・ピーナツの「モスラ」のインファント島を思い出させて楽しい。
いやはやYouTubeは懐かしい映画の宝庫だ。





















