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2025年12月28日日曜日

第一容疑者8姿なき犯人(前編):トム・フーパー監督作品
サスペンスの盛り上げ方が巧いと思ったら此の監督は
「英国王のスピーチ」でオスカーを取った人だった。
此の作品も前後編に別れ、私は未だ前編しか見ていないが
兎に角、劇場で観てもこれほど興奮しない内容だったので
”ネタバレ”承知で感想を・・・。

相変わらず主役のテニスン警視は転属させられて新しい職場。
相変わらずセクハラの署内に
彼女の年齢は54歳、上司はリタイアを仄めかし
嫌がらせに視力検査までさせられる
焦った彼女は自分の実力を証明しようと
新しい殺人事件を、その若い上司から横取りする。

事件は工事現場で絞殺されたボスニア移民の女性だ。
死体にはタバコの火で拷問された火傷の痕が残っていた。
テニスンは彼女に姉が居ることを突き止めるが
その姉は報復を恐れ、口を摘むんで何も語らない。
調べるうちに姉妹はボスニアで酷い目にあって
イギリスに亡命して来たのだ。
題名通りボスニア人の”第一容疑者”を尋問するが
証拠がなくて釈放するしかない。
しかし、彼を限りなく”黒”と睨んだテニスンは
愛人の従軍カメラマンからボスニアの情報を集める。
今回もヘレン・ミレンに”新しい愛人”が登場
此のシリーズは英国では年に一回のオンエアなので
毎回、愛人が違う。
結構な歳なのに此の女警視は私生活は奔放だ。

此の前編では2度もスリリングな場面がある。
第一容疑者に就いた通訳が怪しいと睨んだテニスンは
その通訳の副業の眼鏡屋に乗り込み、
情報を掴むため、目の検査を受ける。
昔、ダスティン・ホフマンが映画「マラソンマン」(1976)で
ローレンス・オリビエ演じる元ナチの歯医者にかかる場面に
次ぐ、此れは目を弄られて怖い場面。
こう言うのは人間が一番、無防備な状態だからね。

二つ目は、殺された妹の姉が掃除婦として務める病院に
その第一容疑者が現れ、彼女を襲う場面。
そのカットバック編集がヒッチコック演出ばりに
否が応にもサスペンスを盛り上げ私の血圧も上げる。

普通なら、主人公テニスンが危機一発で、その姉を救う筈だが
此のシリーズは勧善懲悪ドラマとは程遠く
トイレ掃除をしている姉を残虐に撃ち殺し血まみれ
ボスニアでも酷い目にあって来た姉妹の何という最期。
現場を見たテニスンのやるせ無い表情で前編が終わる。

後半は明日の夜8時J:COM BSだからネ!

2023年8月17日木曜日

 BS-11海外ミステリードラマ選


リドリー退任警部補の事件簿」#5#6 届かぬ声

「ヴェラ〜信念の女警部」の後を受けて始まった此のシリーズ

ヴェラと同じ”女警部”に頼まれて捜査を協力するリタイアした警部補が主人公

辞めた理由も奥さんと子供が家に火を点けられ焼け死んだという

訳ありな様で、リーアム・ニーソン似の顔には、いつも”影”がある。

彼は警部補なのに、もう一つ特技でピアノが弾けて

時々馴染みのBARで歌う場面が出て来る。

スタンダードジャズ好きな私にはとても嬉しい。

今回の事件簿は、そのBARで歌う米国からきたジャズシンガーが

行方不明の弟を探してくれという依頼。

此のオープニングのBARのシーンが彼女の歌う"What'll I do"

ニルソンの夜のシュミルソンにも入っているスタンダード。

その歌に惚れたか?彼女に惚れたか?

主人公は警察署の行方不明者探しのデータ・ベースを活用して

彼女が持っていた写真を頼りに弟を探すが

どうやら、その先に田舎町のレコード屋に屯していた若者達と

そのレコード屋のオーナーとの間の”闇”が存在した事を突き止める。

レコード屋のオーナーは”ジャニーさん”でパーティーと称して

自分の別荘に若者達を連れ込み児童虐待を繰り返していたのだ。

そのパーティーを知っていた女性が殺害され又、

弟探しは又振り出しに戻るが探すうちに、

ジャズシンガーと主人公の警部補の間にいつしか恋が芽生え

米国へ一緒に行こうと誘われ、彼もその気になるが。

事件は急展開、何と女性の殺害犯人は・・・と

どちらにしても高齢者同士の大人の恋が観ている高齢者の胸に迫る。

最後に主人公がBARのピアノの弾き語りで歌う"What'll I do"は

何とも切ない歌詞の内容だ。