2021年9月30日木曜日
2021年9月29日水曜日
2021年9月28日火曜日
ジャン=ポール・ベルモンド映画 #16
オー!HO !(1968):音楽francois de roubaix
監督ロベール・アンリコが世界的に大ヒットした「冒険者たち」に
続いて撮った作品。もちろん当時ロベールの彼女だった
ジョアンナ・シムカスを相手役に
ベルモンドがレーサー崩れのギャングを演じた。
小悪党の成功と破滅をベルモンドは、格好良く間抜けに演じた。
お洒落なファッションや珍しい車が次々と登場。
音楽も「冒険者たち」に続きフランソワ・ド・ルーべ。
ド・ルーべ独自な楽器の使い方、ホンキートンク・ピアノで
ベルモンドらしい軽妙さが引き出された。
監督ロベール・アンリコは彼が気に入り
遺作となる「追想」まで、全ての作品をド・ルーべに任せた。
2021年9月27日月曜日
ジャン=ポール・ベルモンド映画 #15
パリは燃えているか?is paris burning? (1966) 音楽 maurice jarre
戦争末期、全面降伏する前にヒットラーは、パリを焼き払え!と命令
しかし、それをしなかったコルテッツ将軍(ゲルト・フレーべ)に
”パリは燃えているか?”と電話したヒットラーの言葉がタイトル。
パリ開放前後のレジスタンスの活躍を描いた戦争巨編。
主演のジョン=ポール・ベルモンド だけではなく
アラン・ドロンにイヴ・モンタンそしてカーク・ダグラスに
その頃パリに拠点を移していたアンソニー・パーキンスと
仏米のスター総出演に、メガフォンを取ったのは大御所ルネ・クレマン。
「史上最大の作戦」に続き音楽はモーリス・ジャール。
総大なケール感は「アラビアのロレンス」以上、
此の頃、彼以外の作曲家は考えられなかったろう。
そしてパリらしいミュゼット風のワルツへの転調に
ひたすら観客は酔ったものだ。
2021年9月26日日曜日
2021年9月25日土曜日
ジャン=ポール・ベルモンド映画 #13
黄金の男(1964):音楽マーシャル・ソラール
ベルモンドとジーンセバーグは「勝手にしやがれ」以来の共演。
フランス題名のEchappementlibreは”無料の排気”の意。
邦題が「黄金の男」と成ったのは、ベルモンドの「リオの男」が
当たったから配給会社が付けたと想像する。
ベルモンドは密輸品の運び屋そしてセバーグはその監視役。
どうやら車の何処かにに隠した黄金を探しながらの道中。
同じ年に公開された「007ゴールドフィンガー」の悪役
ドイツ人俳優ゲルト・フレーべも共演している。
監督のジャン・ベッケルはベルモンドと「勝負(かた)をつけろ」で
コンビを組んでいる。
音楽のマーシャル・ソラールは「勝手にしやがれ」の音楽を
担当した当時フランスを代表するモダンジャズのピアニスト。
スキャットを使ったサロンミュージック風の主題歌は、
此の翌年のイタリア映画「黄金の七人」に題名と共に
作曲家アルマンド・トラヴァヨーリに一引き継がれた。
2021年9月24日金曜日
ジャン=ポール・ベルモンド映画 #12
ダンケルクWeek-End a Zuydcoote(1964):音楽 Maurice Jarre
此れまで何度も私は取り上げている此の映画。
監督は、先にジャン・ギャバンとの競演の
「冬の猿」を紹介したアンリ・ベルヌイユ。
その時の火薬の量が凄かったが、此方は戦争映画だから
もっと凄くて、つくづく此の人は”火薬好きな監督”だなと。
ベルモンドは「ラ・スクムーン」でも海岸で爆弾掘りをさせられて
つくづくベルモンドも爆弾の飛び交う海岸が似合う男だなと(笑)
そんな”トリビア”はともかく、此の作品が
私のベルモンド映画BEST-1なのは
私の高校時代のアイドルのカトリーヌ・スパークの共演に
「アラビアのロレンス」の音楽モーリスジャールの
作曲家として最盛期だったという事もある。
当時米国映画「史上最大の作戦」の大ヒットに、
フランス版として製作されたにも拘らず、
”ダンケルク”という第2次世界大戦で最大の犠牲者を出した
英仏連合軍の敗退を描きながら監督アンリ・ベルヌイユは
それぞれに家庭がある兵隊たちの悲哀、そして
ベルモンドの好演もあるが、一兵卒の切ない青春を
描いているところが何とも素晴らしい。
2021年9月23日木曜日
ジャン=ポール・ベルモンド映画 #11
気狂いピエロ(1965)Pierrot le Fou:音楽 Antoine Duhamel
ベルモンドはゴダール作品に5年ぶりの主演だが
今度はカラー作品で”ヌーベル ヴァーグ”というより
”映画の革命”を始めたゴダールにベルモンドとアンナ・カリーナに
物語性までを分解し、デザインの様に言葉をレイアウトし
色彩も原色を背景として使い、極力情緒的なな部分を拝した
その構成に観客は戸惑ったものだ。
しかし今みればゴダールの当時のヴェトナム戦争への批判や
映画に何が出来るかを模索していた彼の実験はモダンの一言に尽きる。
音楽も作曲家にミシェル・ルグラン、ジョルジュ・ドルリューと
モダン・ジャズからアカデミックな音楽を嗜好していた
此の頃のゴダールが選んだ作曲家はアントワーヌ・デュアメル。
重厚なテーマ曲はラストの悲劇性を高めている。
ゴダールはアントワーヌを気に入り、
此の後「ウィークエンド」にも起用している。
そしてゴダールだけでなく、トリフォーも「夜霧の恋人たち」「野生の少年」そしてベルモンド&カトリーヌ・ドヌーブ共演の
「暗くなるまで此の恋を」も、アントワーヌ・デュアメルは担当している。
ところで此れはベルモンドとは関係ない余談だが
トリフォー映画に欠かせない俳優ジャン=ピエール・レオ。
彼は此の作品で助監督を務め、チョイ役でも出ている。
ゴダールとトリフォー、此の頃はヌーベルヴァーグの同志として
またライバルとして競っていた事が分かる。
ところでトリフォーがジャン=ピエール・レオに演じさせてた
彼の役名は、いつも同じ”アントワーヌ・ドアネル”
トリフォーはデビュー作”大人は判ってくれない”から
此の作曲家を知っていて使っていたか?
そして「夜霧の恋人たち」で、ドアネルとデュアメル
二人は俳優と音楽で競演した。
(また、文が長くなっちまった!)
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