2018年12月31日月曜日

ちょっと早めの年越し蕎麦。
そんな訳で暮れの浅草をチャリで走り回って
やっと見つけた合鴨の胸肉で鴨南蛮。
その前に蛸と鮪の刺身を生ワサビで。
漬物はやはり故郷 栃木の新生姜。
酒は岩手の生酒 桜顔。さっぱりしてて旨かった!
そう取り敢えず、旨いものを
旨い酒で食べられる健康が有難い。
「黄金のアデーレ名画の返還」 (2015)
今やイギリスを代表する名女優ヘレン・ミレンの映画だが
見逃していたのをやっと観た。
タイトルの”黄金のアデーレ”はウィーン派の鬼才画家
グスタフ・クリムトの有名な絵画。
此れを第二次世界大戦中ナチスに奪われたユダヤ女性が
亡命して以来住む米国からオーストリア政府を相手に
その返還を求める訴訟を起こす。
甥の若い弁護士を使って、二度と戻りたく無い
悪夢の記憶の祖国オーストリアまで乗り込み
勝ち目の無い裁判に挑む。
若い弁護士は自分がユダヤ人であると云う自覚も無く
只此の絵画に途轍も無い値段が付いているだけで
叔母の頼みを引き受けたのだ。
しかもモノは世界的な名画、オーストリアが手放す訳が無く
一度目は、見事に敗訴する。
しかし、その結果に彼の中に”何か”が目覚め
叔母以上に此の訴訟の勝利に固執し再度挑戦する。
此の甥を演じる俳優は無名だが中々の名演。
映画はその裁判と平行して、主人公の娘時代の記憶を
フラシュバックさせる構成。
それがドイツがオーストリアに侵攻した時代の悲惨さを暴きだす。
そう此の映画の主題は名画の返還では無くて
当時の彼女の両親との切ない別れや、国を脱出する迄の緊張感で
ナチスという理不尽な政党の恐怖を描いているのだ。
ネタバレになるが
結局、此の名画は現在ニューヨークの美術館に在り
彼女は勝利した訳であるが
それでも当時、そうせざる得なかったとはいえ
両親を置いて国を捨てた彼女の後悔が
ヘレン・ミレンの深い演技で観る者の心に重く伝わる。
それにしても此の女優、私が最初に観たのは、あの「カリギュラ」
年を重ねる程に演技に磨きがかかっている様に思える。






番外・スペクタクル映画
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Caligula 1980
此の映画は「ローマ帝国の滅亡」の続きの様に
カモフラージュして造られたハード・コア・ポルノである。
仕掛けたのはポルノ雑誌ペントハウスの社長
ボブ・グッチョーネ。(なんだか名前からしてイヤらしい)
それでも主役のカリギュラ役が「時計仕掛けのオレンジ」の
マルコム・マクダウェル。
皇帝のティペリウス役に「アラビアのロレンス」の
ピーター・オトゥール
その側近役ネルバに英国の名優サー・ジョン・ギールグッド
そしてカリギュラの妻に、後にエリザベス女王をやるヘレン・ミレン。
いったいどうして此れだけの名優を
キャスティングが出来たのか?謎だが
想像するにメインの俳優達に見せたゴア・ヴィダルの脚本
(「ベン・ハー」「パリは燃えているか」「シシリアン」に参加))
とは別の脚本が存在し
元々イタリア・ポルノ映画界では有名な監督ティント・プラス
(「サロン・キティ」「背徳小説」等)の事だから
別テイクでハード・コアも撮って後で編集したと思われる。
それでも映画として意外に完成度が高いのは
俳優達だけではなくスタッフも超一流のカメラにライト
フェリーニ映画「サテリコン」と同じ美術や衣装が参加
登場する”酒池肉林ガレー船”や”動くギロチン壁”は
まさに驚異のスペクタクル=見世物そのもの。
”ペントハウス”グッチョーネの製作費45億円が効いている。
ハード・コア・ポルノという一点を除けば
カンヌ世界映画祭の目玉に上映しても可笑しく無い出来だ。
しかし内容が内容だけに、とても一般の劇場公開は無理で
米国ではN.Y.やL.A.の単館上映にもかかわらず
連日観客が押し寄せ、当時は社会現象とまで云われた。
日本では、その頃ヘアーすら解禁していなかったから
勿論、ボカシやトリミング修正が滅茶苦茶入って
何だか判らない映画に成ったが
それでも”好きな人”が、ワンサと映画館に押し寄せたものだ。
此れ以降、観てはいけないものを観たがる心理を
社会学的に”カリギュラ効果”と名付けられた。

「マダム・マロリーと魔法のスパイス」(2014)
またしても”グルメ映画”
私が探して観てる訳ではなくてオンエアされたもので
印象に残った作品を此のサイトに載せてるだけだ。
同名の小説の映画化
脚本はスティーヴン・ナイト
彼は先に紹介した「二ツ星の料理人」も担当している。
製作にS・スピルバーグが、かんでおり
監督はラッセ・ハルストレム
「サイダーハウス・ルール」や「ショコラ」と
ハートフルなものが得意だから
もう観る前からハンカチを用意して期待したが
やはり先の「シェフ・三つ星フードトラック始めました」同様
ホロリとはしたがコメディ仕立て
それにスピルバーグが金を出しているから
ハルストレムにしては、やたら派手な作品だ。

主演がヘレン・ミレン
彼女はカンヌで2度も主演女優賞
現エリザベス女王を演じた「クイーン」では
ヴェネチアとオスカーに各国映画祭の女優賞を総なめ
今やジュディ・ディンチを超える大女優。
此の作品でも、その演技は圧倒的に素晴らしく
彼女のための作品と思えるほど。

話はインドから政治亡命したコックの家族が
フランスの田舎でレストランを始めようとすると
その道路の向かいは一ツ星のフレンチ・レストラン
そのオーナーがヘレン・ミレン扮するマダム・ローリー

最初、2店は商売仇と張り合うが
インド料理店の次男坊ハッサンの類いまれな味覚に
気づいたマダム・ローリーが
彼にフレンチを教え、なんと店は二つ星に輝く。
その間に次男坊はフレンチ・レストランの
スー・シェフ(二番手料理長)と恋をし
マダム・ローリーもインド・レストランの父親との距離が
道路を挟んで縮まって行く。

英国なら植民地だったからインド料理店は
田舎でも食べられるが
フランスの田舎というのがミソで
全くの異文化を互いにどう受け入れていくか?
というのが此の映画の見どころ。

インド家族の次男を演じたマニシュ・ダヤルの初々しさに
スーシェフを演じたシェルロット・ルボンの美しさ。
インド家族の家長のオム・プリの存在感と
何れもキャスティングは、ぴったりだが
やはり此の作品、ヘレン・ミレンの絶妙な演技にかけた
監督ラッセ・ハルストレムの勝利であろう。
それにしても私のグルメ映画DVDコレクションは
もうBOX一杯、新たに二箱目を作らないと・・・。
あっ今、作品にミシュランみたいに
★付けて整理するのを思いついた(笑)






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UB40 - Red Red Wine
此の曲は元はニール・ダイアモンドのもの。
彼のオリジナルは、それほどヒットしなかったが
此のUB40のレゲエ カヴァーが世界中で大ヒット。
ニールも後半はレゲエ・アレンジで歌いだしたらしい。
確かにUB40のヴォーカル、ロビン・キャンベルの
グレた感じは”怒れる若者たち”の再来
此の頃、ミック・ジャガー以上の魅力があった。
それは此のモノクルのヴィデオ・クリップに!



浅草 徳太郎のきんつばとお赤飯。
昨日、雑煮用の鴨肉を竹松に買いに行く途中に購入した。
前日は鏡餅作りで此の店に、きんつばが無かったのだ。
やはり、きんつばは此の店のが甘過ぎなくて一番好きだ。
それとお赤飯もこの辺りでは一番旨い。
今朝は此れをお目覚めに、鮭を焼きそして豆腐の味噌汁。
正月用のナマスを作った時、出た大根の皮を刻んで即席漬け。
さて今夜はいよいよ大晦日!
いつもなら、あっという間の一年だったなと云うところだが
今年は色々あったから2、3年分の気がする。

2018年12月30日日曜日

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Night Nurse:Gegory Isaacs
グレゴリー・アイザックは日本での人気はイマイチだが
ジャマイカや英国ではキャリアも長く、此の曲のヒットで大スター
レゲエ・サンスプラッシュのメンバーで来日公演もしている。
それを当時観た時は洒落たスーツに身を包んだ伊達男なのに
目はうつろで”イッちゃってる”オッさんにしか見えなかった。
それもその筈、彼はジャンキー=コカイン中毒者だったのだ。
よく当時の日本に入国出来たのか不思議だ。
その後、何度も逮捕と服役を繰り返しながら
結局、肺がんで59歳で亡くなっている。
それでもラバーズ・ロックを歌わしたら何ともセクシー。
まさにナイトナース=夜の看護師
ジャマイカのシナトラと呼ばれたのだ。



2018年12月29日土曜日

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Do You Really Want To Hurt Me:The Heptones
此の曲はカルチャークラブの1982年のヒット曲。
ヴォーカルのボーイ・ジョージの派手な出で立ちに
目が行ってしまうが、元々リズムはレゲエだった。
此のヘプトーンズはジャマイカのキングトンで
1965年に結成された3人組のヴォーカルグープ。
しっかりした実力にカヴァーとは思えない魅力を感じる。


2018年12月28日金曜日

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Jackie Mittoo - Whiter Shade of Pale
ジャッキー・ミットゥはルーツ・レゲエの頃のキーボード奏者
スカタライツの創立メンバーだった。
此の曲はプロコムハルムの“青い影”
当時、プログレの曲をレゲエ・カヴァーするなんて
大胆な発想は誰もしなかった。
本家のプロコムハルムと比べ、何とも鄙びた感じは
冬の宇佐美海岸の月にぴったり。


土釜炊き立て御飯
塩引き鮭を焼いて
ほうれん草のお浸し
舞茸と豆腐の味噌汁が
朝日に湯気が躍る!


2018年12月27日木曜日

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Congo Don Patito - Fumanchu
此の曲はレゲエ・クシックでリコ・ロドリゲスや
デスモンド・デッカー等がカヴァーしているが
その中に”いなたい”サックスの此れを見つけた。
コンゴ・ドン・パティートと仰々しい名前の割に
ヴィデオ・クリップに登場している彼はショボくれて
そのサウンド通り。
宇佐美と云うより伊東の海岸の右外れに在る此の
ひょうたん島みたいな小さな島、名前は手石岩。
時々、その下が地震の震源地になる妖しい所。
フーマンチューは魔術を使う中国の怪僧の名前。
此の風景にぴったりだと思うがな。





2018年12月26日水曜日

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Bob Marley & The Wailers - Catch a Fire
ボブ・マーリィが西海岸で初めてのライブを
サンセット通りのロキシーでやった時、私はそこに居た。
レゲエが、まだ”レガエ”とも”レギエ”とも発音がはっきりしてない頃だ。
何やら新しい音楽がジャマイカから来たというニュースに
ロケに行った先では必ずライブを観る習慣にしていたので
取り敢えず飛び込んだだけだった。
果たして彼らの音楽は私にとっては新世界そのもの。
その身体にズッシリと波打つ様に入り込み
血管の隅々にまで届いた気がした。
1ステージが終っても入れ替え制では無かったので
そのまま居残り、全館立ち見だから舞台の真ん前に陣取り
ボブを見上げる様にして2ステージを観た。
彼は”何か”に取り憑かれているように目を瞑り歌い
太く編んだ長い髪や額から流れる汗が
私に聖水の様に降り掛かった。
此の時、私は彼から直にレゲエの洗礼を受けたのだった。
後で聞けば、そこにはクラプトンもリンゴも観に来ていたと云う。
レゲエというリズムの魅力もあるが
ボブの作るメロディの美しさ哀しさには
今でも心が揺さぶられる。
遠い水平線の彼方にジャマイカが見える様な気がして・・・。




冷凍のシシャモを焼いて
宇佐美から運んだ糠漬け
牛蒡のきんぴらと子蕪の炊いたもの
チン御飯に大根の味噌汁。

2018年12月25日火曜日

アロハ展以後の服
アロハの展示会以降、あれこれ有ったけど
服は作り続けていた。
柄物長袖シャツ
ジャケット&ジャンパー
チョッキ
カントリーシャツ
ロングコート
そして今は黒(ノワール)シリーズへ