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 I'm A Fool To Want You - Frank Sinatra arranged by Gordon Jenkins

そんなワケで、もう一度シナトラのアレンジャー

ゴードン・ジェンキンスに戻るが

スローなテンポで”恋におちた男”の気分を

しみじみと歌うシナトラを

ゴードンの繊細なアレンジが華麗に盛り上げる。

此のスタイルは所謂ハリウッド・オーケストレーションとも

呼ぶべきもので、”映画の都” ハリウッドの

映画音楽と共に独自の発展を遂げたサウンドだ。

後年ロック歌手のハリー・ニルソンが、その世界に憧れ

ゴードン・ジェンキンスの指揮のもと、昔の演奏者達を集め

「夜のシュミルソン」という名アルバムを出したが

考えれば、それももう、だいぶ昔のこと。

どんなに時代が変わろうと、此の懐かしい音色は

色褪せず（いや、色は最初から褪せたセピア色）

人の心を優しく慰めてくれる。

それはスタンダードという文字通りのジャンルなのだが

それを支えていたのが、

此れ等のアレンジャーとプレイヤー達だったのだ。