2012年9月22日土曜日


Stan Getz - Nature Boy
”ネーチャーボーイ”はスタンダード・ジャズとして
ヴォーカル無しで様々な楽器でカヴァーされる事が多く
今日のサックスのスタン・ゲッツなどの優れた演奏が聴ける。

私がモダン・ジャズにハマッたのは学生時代、下宿の前が
モダン・ジャズの喫茶店だったせいもある。
確か”ジュネ”という名の店だったと思う。
1杯の珈琲で何時間も粘れる大人の空間は魅力で毎日
通う内にマイルスやオスカー・ピーターソン、M.J.Qと覚えた。
その中でもスタン・ゲッツはボサノバだったから
聴き易く夢中に成って彼の来日コンサートへも行った。

その彼が実は、それまでに薬物中毒で武装強盗未遂まで
起こしてしていた犯罪歴があったのは最近知った。
当時ジャズ・プレイヤーの多くは麻薬で身を崩したものだが
幸い彼は服役後ブラジル音楽と出会い、ジョアン・ジルベルトや
カルロス・ジョビンと「ゲッツ/ジルベルト」を発表
グラミー賞4部門を独占したのだから凄いと云うか偉いと云うか
人生は、やり直せるのだね。
今日の演奏は、そんな彼のキャリアを想わせる名演だ。

2012年9月21日金曜日

オヤジのオジヤ
だいたい味噌汁は2日分作る。
少しづつ作るよりダシも出て、美味しく出来るからだ。
そして此の様にオジヤにする楽しみが有る。
チンした御飯を入れ、煮込み、卵を落とし掻き混ぜるだけ。
朝食に欠かせない納豆は大根おろしで食べるのが普通だが
面倒なときは入れてしまう(火を通しても栄養価は変わらないとか)
三つ葉や茗荷を刻んで載せれば、もう御馳走!
此のところ暴飲暴食気味なので朝は来んなのが
胃には宜しい。
冷たい古漬けのキャベツや胡瓜が又,格別の箸休めとなる。



2012年9月20日木曜日


Caetano Veloso - Nature boy
ジョアン・ジルベルトの後継者として今や
ブラジル音楽のリーダーと成っている彼だが
今日迄,それなりの苦労が有った様だ。
リベラルな姿勢が反政府主義として時の政府の怒りを買い
かって投獄、国外追放と辛酸を舐めさせられている。
しかし、その追放先のロンドンでビートルズ等から影響を受け
ブラジルに戻ってから”トロピカリズモ”という音楽運動を起こし
従来のブラジル音楽にロックやジャズの
新しい要素を加えた現代性を打ち出した。
それはボサノバ以来、停滞していたブラジル音楽に活気を与え
再び世界中の耳をブラジルに向けさせるのに成功した。
ラテン圏内の名曲をカヴァーした「粋な男」はベストセラーとなり
(かく言う,私も、そのアルバムで彼を知ったのだが)
今日の1曲は彼が親しんだ外国の曲を英語で歌ったアルバムから
異国の言葉ながらナッキンコール、シナトラと肩を並べる情感。
他にもコール・ポーターの名曲“So in Love"の見事な表現力
達者な英語は、その苦難のロンドン時代の賜物(たまもの)だろう。







”モヒート”にインド料理
昨日は降ったり止んだり気まぐれな雨に振り回された1日。
蒸し暑く、窓を開ければ雨が入り,閉めれば又晴れての繰り返し
それでも夕方には空が、こんな茜色。
冷蔵庫は氷も作れる様になった事だし
ベランダのミントを揉んで、ライムを絞り、ラム・ベースの
”モヒート”を作る。
猫のマドラーはキーウエストのヘミングウェイに因んで。
(彼が住んでいたというフロリダの家は猫だらけだった)
作り置きのカレーは毎日、火を通していたから大丈夫。
それでも玉葱とスパイスを足して活性化
茹でたジャガイモを添える。
タンドリーの素とヨーグルトに漬け込んでいた鶏ムネ肉は
アルミホイルに包んで焼いた。
そしてカレーには某メーカーの塩らっきょう。
どうやら秋は確実に近づいて居るような気配
BGMも静かなスタンダード曲が合って来た。


Frank Sinatra - Nature Boy
昨日のボビー・ダーリンが憧れたシナトラはナッキンコールを
追いかける様にして此の曲をカヴァーしている。
さすが米国を代表するジャズ・ヴォーカリストだけに
言葉の意味を深く静かに伝えて巧い。
その彼だがイタリア系だけにマフィアと繋がりが有ったのは
良く知られた事実だ。
映画「ゴッド・ファーザー」でモデルと思しき歌手が
役を取る為にプロデュサーのベッドに馬の首を置いた
怖いエピソードでも暴露されているが
それだけでは無く、あのケネディ兄弟の暗殺にも
実は、関わっていたと云う噂も有る。
票の欲しかったJ・F・ケネディはシナトラに
マフィアの大物を紹介して貰い、その後ろ盾で大統領に当選したものの
その後、関係を暴かれるのを恐れたケネディ兄弟がマフィアと
距離を取ろうとした事を彼らは裏切りと取り、報復したというのだ。
M・モンローをケネディに紹介したのもシナトラだ。
米国の政治家は芸能人を利用する事が多い。
日本と違い、芸能人も支持する政党や政治家をはっきりさせて居るからだ。
それが良いのか悪いのかは別として、とても興味深い。

2012年9月19日水曜日



在り合せでイタリアン
サラミが生き残っていたのでピザを焼いた。
モッツアレラが安売りしていたので
(安売りという事は賞味期限が近い)
たっぷり載せてマルガリータ風
サラダはオイル&ビネガー&ポン酢醤油のドレッシング
クラムチャウダーの缶詰に牛乳を足し
ショート・パスタと絡める。
これは缶詰だから定番の味で面白みが無いので
ベーコンを少し入れたら塩辛くなった。
お陰で今朝の血圧は高め。
それと云うのも、今朝ようやく冷蔵庫は治ったが、
今度はDVDデッキが壊れた。
自分の身体が壊れたら、もっと修理が大変だから
薬を飲まなくちゃ!


Bobby Darin- Nature Boy
子供の頃から同じイタリア系のシナトラに憧れ、彼に追いつけ
追い越せと、ひたすら音楽の道を邁進した今日のボビー・ダーリンは
意に反して若くしてアイドル・ポップ歌手に成ってしまい
映画にも進出、そこでも甘いマスクの青春スターとして成功
そこからの脱皮に苦労する話は
ケヴィン・スペイシー監督主演の映画「ビヨンド・ザ・シー」で
丁寧に描かれていた。
シナトラに追いつくにはジャズを歌わなければと
スタンダード曲を取り上げ、”マック・ザ・ナイフ”や
今日の此の曲など彼独自のユニークなアレンジは
決してシナトラに引けを取らないモダンで見事ものだった。
しかし晩年、体調を崩し、結局シナトラの“渋さ”まで
辿り着けなかったのは、さぞ無念な事だったろう。