その10”銭湯の刺青”

久しぶりに浅草の銭湯に行ったら

入浴料400円が  430円に値上がりしていた 。

私は盗難避けで、丁度400円しか 持って行かなかったから 

「わっ知らなかった値上げしたんだ400円しか無い！」と 云ったら

私が頭がツルツルで耳にピアスしていた事も あってか

番台の人は、どうやら、その筋の人と私を間違えたらしく

「け・結構です、つ・ついでで」と何か怖がっている様子

あらワタシって 、そんなに怖いカンジなのかしら？ 

浴場の中に入ったら、早い時間だったから

空いていたものの、何とそこは刺青の人ばかり。

それでも勇気を出して端の方で体を洗い

おずおずと湯船に入り、ハァ〜とマッタリしていたら 

突然、映画「仁義なき戦い」の様な怒声が高い天井に響き 

目の前で”モスラ”の 様な揚羽蝶の刺青の人が怒りまくり

”タイガー”と ”ドラゴン”の刺青がいきなりタイルの上に 

頭を擦り付け土下座。

まあ普通ならヤクザ映画で 見慣れた場面なんだけど

此処は銭湯だから 、とりあえず皆んな全裸なワケよ。

”虎”と”龍”の背中が 起き上がったり、伏せたり、

その度”穴”とか ”玉”がブラブラ上下してるのを

此方はやばいから湯船の中へ体を潜め、見て見ないフリ。

多分、深作欣二は此処までのディテールは

映像に出来ないだろうなと・・・。

2006年5月某日　因みに東京都の銭湯の料金は現在480円。