武満徹の映画音楽 その3
不良少年 武満徹(1961)
この映画の監督は羽仁進。
彼は岩波映画というドキュメンタリーを製作する会社の
成立に関わっていて此の作品は一応、劇映画ではあるが
素人の少年を使いドキュメンタリーの手法が多く使われている。
その頃、私は武蔵野美術大学商業デザイン科の学生で
グラフィック以外に、映像という授業があり、
松竹ヌーベルバーグの大島渚作品の脚本で知られる
石堂淑朗氏が講師であった。
その授業は、まず映画の歴史。
エイゼン・シュテインから始まり現代映画へと続く筈であったが
当初10人以上は居た受講生が、どんどん減ってゆき
授業の中頃では、殆ど私一人になってしまった。
それで石堂先生は、途中をはしょり
映画の歴史は、図書館か本屋で売っているからと買って読めと。
そしてモンタージュなどの手法は羽仁進の著書が
一番新しいと推薦し、此の「不良少年」を観ろ!と言い
いきなり当時人気のあった東映ヤクザ映画の構造分析を始め
マキノ雅弘や山下耕作、加藤泰など監督の作風を丁寧に解説してくれた。
夏の合宿で映画評論家の斉藤龍鳳さんも紹介してもらった。
とにかく偏った映像の授業だったが
私が監督を職業にした時、石堂先生からマン・ツーマンで受けた
此の授業は、とても勉強になったと今は思っている。
話は横にそれたが、此の映画で武満徹の音楽は
その繊細なギターのトレモノは傷つきやすい少年たちの
夢や挫折を表現して余りある。
コチラの挿入曲も素晴らしい。
〇と△の歌(羽仁進『不良少年』1961 より)

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