2014年1月29日水曜日

浜口庫之助作品集
愛のさざなみ:島倉千代子
彼女も先日亡くなったばかりだが
「この世の花」「東京だヨ、おっ母さん」「からたち日記」と
美空ひばりと同じ様に昭和歌謡を代表する歌手だ。
どちらかと云うと彼女の実人生をなぞる様な
悲しい曲ばかりの持ち歌の中で
此の曲は、なかにし礼が書いた剽軽な詞と
”ハマクラ”の此の明るいテンポは
熟女になっても可愛い彼女の新しい魅力を引き出した。
つづく彼女のキャリアの長さを生かした作詞・中山大三郎の
「人生いろいろ」も流行語になるくらい流行った。
とかく若い歌手ばかりがリードする業界で
才能あるベテランを活性化させるプロジェクトの
成功率は少ないだけに此れは奇跡と云える。

此れで”ハマクラ”特集も終わりだが
総括してみれば彼の功績は、それまでの、
いわゆる”演歌だけ”の日本の歌謡史に
ポピュラー音楽の要素を、始めて持ち込み、
それは海外のポップスやカンツォーネに
日本語の歌詞を付けただけのモノではなく
全く彼のオリジナルで展開し、それを時代に合わせ
見事にヒットさせていたという事実だろう。


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