2014年6月24日火曜日

ロバート・アルドリッチの世界
此の監督はアメリカ映画の中でも特別な存在だ。
別に斬新な表現をしている訳ではないが
取り上げる主題がいつも過激なのだ。
映像バイオレンスならサム・ペキンパーに譲るとして
彼の場合は人間の執念、憎悪が映画の”核”となり
緊張感を、此れでもかと高め一気に爆発させる。
西部劇「ベラクルス」でメキシコを舞台に
ゲイリー・クーパーとバート・ランカスターを戦わせ
70mmスペクタクル映画のアンカーとなった
「ソドムとゴモラ」は旧約聖書の話だが
スチュワート・グレンジャーとスタンリー・ベーカーが
崩れ落ちるソドムとゴモラを背景に
燃え盛る炎の如くの対決をした。
「特攻大作戦」では犯罪者(ならず者)を集めた軍隊を組織する。
その続編「燃える戦場」には南太平洋のジャングルを舞台に
英国と日本軍の戦い、我らが高倉健が出演した。
(機会があれば健さんに監督アルドリッチ評を聞きたいものだ)
男だけでなく女同士が憎しみをぶつけ合う
「何がジェーンに起こったか?」では往年の大女優
ベティ・デーヴィスとジェーン・クロフフォードが
惜しげも無く老醜を曝け出し、
新しいホラー映画の様な世界を造り上げたが
大ヒットし続編「ふるえて眠れ」まで出来た。
そして極めつけ、彼の代表作「北国の帝王」が
北米大陸鉄道の機関士と無賃乗車者(ホーボー)の戦い。
アーネスト・ボグナインとリー・マーヴィンの
男同士の対決に 鬼気迫る迫力があった。
彼が好んで使うのはバート・ランカスターを始めとした
スタンリー・ベイカー、リー・マーヴィン、バート・レイノルズ
と”ムサい”個性派俳優ばかり。
昨日、紹介したピーター・フォークまで
「カリフォルニア・ドールズ」で
女子プロレスラーのマネージャーという役を演じた。
何だか争いが有る処に出没する
宇宙人”プレデター”みたいな監督だ(笑)
とにかく「飛べ!フェニックス」に象徴される
極限まで追いつめられた人間達の確執を描かしたら
右に出る者の居ない監督
彼の映画は絶対面白い!という事だ。

⇧ジャケットをクリック!
Acercate mas-Nat King Cole
”Acercate mas”は、”もっと側に来て!”という意味らしい。
今日は彼の歌う映像でお届けしているが
まだMTVの無い時代、彼は沢山の映像を残している。
サービス精神旺盛で此の様にカメラ目線が多いが
それだけファンに心を伝えようとしていたのだろう。
それにしても粋だねえ。

つけ麺2店考察
先日、浅草うりんぼの新作つけ麺を紹介したが
地元、伊東にも、つけ麺は在る。
上は伊東の海岸通りに在る「伊豆っ子ラーメン」
店の隣りの製麺場で作った米粉の麺は
最近流行の池袋・大勝軒風やや太め。
汁は濃厚で目の前で豚肉を炒めるのがポイント。
行く度に試行錯誤を繰り返して研究熱心
此の時も麺にパプリカが掛かり
私のリクエストに応じ豆板醤を小皿に。
値段は850円。
店内ピンク1色で統一してあるのは
宝塚の演出家を息子に持つオーナーの趣味(笑)

下は南伊東の「中華かねい」
例年、夏限定の冷やしラーメンに似た
細めの麺に同じくアッサリしたスープ
焼豚が3枚に煮卵まで入っている。
昔よく通った新宿・満来の”ざるラーメン”の
味に近いので、此れに酢と辣油を足すと
私好みにパンチが効いて来る。
此れで650円。
更に6個入り付け餃子を付けて850円のお得ランチ。
しかし此れを食べると確実に1kは太る(笑)

解り易く云えば”大勝軒vs満来”だが
どちらの店にも、それぞれの魅力が有り、
コックさんにも義理が有るので交互に通うというワケ。

2014年6月23日月曜日

 
 ピーター・フォーク(1927〜2011)
先に”探偵もの”シリーズで「刑事コロンボ」のBOXを出したが
此の俳優の出演した映画も結構面白いので
DVDを纏めて"JAKET DESIGN"を作ろうとしていたら
いつの間にか”夜空の星”になっていたのでコチラのサイトへ。
「刑事コロンボ」が、まだデジタル・リマスター再放映中だ。
彼がやたら若々しい初期の作品(1968)から、最近のもの(2003)と
ゴチャゴチャ混ざっていて、随分此の人は
”コロンボ”の中で歳を重ねていたんだなあと感心する。

私が彼を最初に記憶したのは映画「グレート・レース」。
悪漢フェイト教授ジャック・レモンの助手で
ドジばっかり踏んでいる間抜けな”マックス”役だ。
スラプスティック・コメディの伝統を踏まえた
サイレント映画風な動作は主役ジャック・レモンを
引き立てて余り有る名演だった。

米国製のTVドラマなのに放映当時
ヨーロッパのレストランや酒場が
ガラガラに成ったと云われた「刑事コロンボ」シリーズ。
此れで一躍、世界中の人気者になった彼だが
上のバイオグラフィー・ジャケットでも解る様に
実はジョン・カサベテス映画で渋い脇役もこなし
クセ者俳優を集めた「名探偵登場」では
「マルタの鷹」のサム・スペードのパロディまで演じ
ロバート・アルドリッチ映画では骨太の男臭い役にも
化けられるカメレオン俳優なのだ。

その彼、”コロンボ”の名から、てっきりイタリア系かと
私は思っていたが、実はロシアとハンガリー系のユダヤ人。
とぼけた演技で”ロンパリ”をしていると思っていたら
3歳で腫瘍を患い、右眼は本物の義眼だった。
”コロンボ”が終わってからも映画には出演し続けていたが
晩年アルツハイマー病となり
自分が”コロンボ”だった事も判らなく成ったとか?
それでも皆知っている、世界中の人が知っている
彼が”コロンボ”だったのはネ。
⇧ジャケットをクリック!
A Media Luz - Nat King Cole
月曜日、オフィスで此れをご覧になった方は
朝から、なんじゃい!とお怒りに成るでしょうが
此のヴィデオ、実に此の歌に合っていると
思いませんか?
”ナッキンコール”のハスキー・ヴォイスが
なんとも官能的で、匂い立つ此のモノクロ映像に
ぴったりマッチして、さながらBGMの様。
なんの映画のワン・シーンだろう?
どちらにしてもラテンの国の女性は激しそう(笑)。



正しいステーキの焼き方
先日、白鬚橋のカタヤマで
ステーキは食べたばかりというのに
TVで”正しい肉の焼き方”というのを見て
忘れないうちにやっておこうと線路向こうの肉屋へ。
店先に並んだ肉で1000円と云うのが有ったので
買おうとしたら親父がそれはシチュー用だと。
ステーキ用は此れとガーゼに包んだのを冷蔵庫から出す。
「黒毛和牛、ステーキなら此れで充分」と切ったのは
シチュー用の半分くらいなのに、ナント1800円!
それ親父、狡いんでないの?と思ったが、
切っちまったんだからしゃーない。
それでTV通りに焼いたのが上の写真というワケ。
塩胡椒した肉を、まずフライパンに載せて中火で焼く
強火にすると肉汁が出てしまうからネ。
厚さ三分の一位まで色が変わったら、ひっくり返し
まだ真ん中が紅い位で、今度は強火で20秒
又ひっくり返して今度は10秒。
その間に、ゆっくり中まで火が通るという案配。
ポイントは、焼く前に肉を常温に戻しておく事
しっかり肉の状態を見張ってひっくり返すの二つ。
う〜ん、流石に
表面は香ばしく中の肉汁は逃げていなかった。
忘れないうちに又やろ(笑)

もう一つのフライパンで、平行して揚げたジャガイモも
弱火でじっくり火を通すのがコツ。
最後に強火でカリッとさせるのも同じ
コチラは塩こしょうにパルミジャーノを擦ってかけた。

サラダを作る時間が無かったので
トマトに塩とオリーブ・オイルをかけ
ベランダのバジルを載せて誤摩化す。

2014年6月22日日曜日

⇧ジャケットをクリック!
Te Quiero Dijiste - Nat King Cole
昔から何気なく聴いていた此の曲の魅力を
再発見したのは香港の監督ウォン・カーワイの
お互い愛し合っているのに
触れもせで別れる、大人の恋を描くのに
ナット・キング・コールの此の歌が甘く切なく
”In the Mood for Love"の題名通り気分を盛り上げた。
昭和30年代、ラジオから流れた彼の曲、
それもラテンのものはエキゾチックながら
何処か懐かしく心に響く。
今日から暫く”ラテンのナッキンコール”特集。