2025年6月12日木曜日

「悪名市場」(1963):森一生監督作品
悪名シリーズの6作目だからマンネリに成っても不思議はないが
朝吉の”悪名”が一人歩きして
偽物が出たと言うふうに脚本・依田義賢が工夫している。
その偽物が当時TVで人気のあった「番頭はんと丁稚どん」の
芦屋雁之助、小雁兄弟。
似ても似つか無い二人が、その気でやっているのが笑える。
舞台は悪名には縁のある四国。
その港町に商店街を新しく整備すると計画は実は詐欺。
朝吉の相棒・清次はそいつに騙されて刑務所に入れられたのだ。
朝吉は、その張本人を追って四国まで行く。
しかし、其処には先の偽物が居て話はややこしい、
此の作品のヒロインは珍しいというか懐かしいというか
山田五十鈴の娘嵯峨三智子。
母親とは違う不思議な魅力のある女優で
その頃、子供だった私は狐が化けている様に思えた。
彼女の人生も不思議で、もう亡くなっているから
いつかStardust Memoreiesに載せたいが
兎も角、此の作品では圧倒的な存在感で
流石の勝慎太郎もタジタジの受け身。
受け身といえば浅吉を追いかけ回すオカマのお銀こと
茶川一郎が面白い(今はどうして居るのかな)
監督・森一生は時代劇の名作「薄桜記」で有名だが
大映で”カツライス=勝新太郎と市川雷蔵を路線を支えた
監督だから此の作品も丁寧な作りで最後まで楽しめる。

ラストに悪名といえば”河内音頭”。浅吉にそれをを歌わせ
シルクハットの親分・永田靖に手拍子を取らせるなどサービス満点。
さて此れはBlu=Rayで保存しようとしたら
既に私は”悪名BOX"に焼いて保存していた(笑)

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