2025年4月25日金曜日

新・悪名(1962)森一生監督作品
折角、ヒットしているシリーズを終わらせてしまうのは勿体無いと。
死んだ筈のモートルの貞にソックリの弟が居たことにして三作目。
出来は悪く無いのは今東光の原作を脚本・依田義賢が生かしているから。
終戦で戻って来た八尾の朝吉に
やたら英語を使いスカジャンにアロハを着ている田宮二郎が、
又面白くて格好良い。
前作で朝吉の子分だった須賀不二夫が成り上がっての敵役。
此の大映専属の俳優は本来の悪役。前二作で目立つのを抑えていた感。
意外なのが伊達三郎。いつも人相通りの悪い役ばかりだが
此の作品では三国人のテキヤで良い方。
深作欣二は"仁義なき戦い"シリーズに実録・朝鮮人を書きたかったらしいが・・・
戦前戦後と差別された彼等の味方をする朝吉の男気が生きている。
その三国人ボスには沢村宗之助。同志を裏切る酷い役だが。
此の俳優も兄の佐々木孝丸と一緒に日本映画の悪役を一手に引き受けていた。
新東宝が潰れて大映で花開いた女優に万里昌代。
脱ぎっぷりの良さだけで無く確かな演技力は
座頭市物語や市川雷蔵作品で観られる。
あっ、それから懐かしいコメディアンが出ていた茶川一郎!
ギョロ目を生かしたオカマ演技は本物だったのかな?
それにしても戦後の闇市を見事に再現しているのが
美術の西岡善信、時代劇だけで無く、TVの角川の金田一シリーズも彼。
美術が良いからカメラアングルが面白くなる!
監督・市川崑が頼りにしていた訳だ。
すべてのリアクション:
三原 宏元、中塚 雄一郎、他1人

 

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