2025年2月5日水曜日

 
ベルトルッチの「ラストエンペラー」では
歴史に翻弄された最後の皇帝として
格好良いジョン・ローンが哀れに演じた溥儀。
それを此のドキュメンタリーでは残された映像を元に
写真でも分かる通り唇の厚い、ド近眼の風采の上がらない
狡賢くて情けない一人の男として暴き出している。
日本の傀儡政権”満洲国”皇帝の地位は自ら選んだもの。
晩年、それを断って欧米に渡り自由に暮らせば良かったと後悔してる。
でも傀儡にせよ権力を握る快感が彼に有った筈。
結局、長く続かなかった満洲国だが、
それを清朝から引き継いだ莫大な財宝を元に
日本、中国、ロシアに命乞いをして流転の人生となったのは
彼の自業自得と此の番組”バタフライエフェクト”では切り捨てる。
坂本龍一の音楽にヴィットリオ・ストラーロの映像で
酔わせてくれた映画「ラストエンペラー」も素晴らしかったが
”事実は小説より奇なり”ドキュメンタリーはヤッパリ面白い。

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