ベルトルッチの「ラストエンペラー」では歴史に翻弄された最後の皇帝として格好良いジョン・ローンが哀れに演じた溥儀。それを此のドキュメンタリーでは残された映像を元に写真でも分かる通り唇の厚い、ド近眼の風采の上がらない狡賢くて情けない一人の男として暴き出している。日本の傀儡政権”満洲国”皇帝の地位は自ら選んだもの。晩年、それを断って欧米に渡り自由に暮らせば良かったと後悔してる。でも傀儡にせよ権力を握る快感が彼に有った筈。結局、長く続かなかった満洲国だが、それを清朝から引き継いだ莫大な財宝を元に日本、中国、ロシアに命乞いをして流転の人生となったのは彼の自業自得と此の番組”バタフライエフェクト”では切り捨てる。坂本龍一の音楽にヴィットリオ・ストラーロの映像で酔わせてくれた映画「ラストエンペラー」も素晴らしかったが”事実は小説より奇なり”ドキュメンタリーはヤッパリ面白い。
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