2025年2月8日土曜日

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映画「ル・バル 」(1984):エットーレ・スコラ監督作品
パリの下町を舞台に音楽とダンスだけで 構成された
実験的な舞台劇をイタリアの監督が映画化した。
舞台自体が緻密に計算された演出だけに映画化する意味があるか?
と言われれば、身もふたもないが、とにかく
キャスティングも素晴らしく戦前戦後の時代背景を
見事に織り込んだ名画と成りベルリン映画祭で銀熊賞を得た。
特筆すべきは此の音楽。
ダンスホールで掛かる当時の流行曲が様々なアレンジ登場。
戦後生まれの私でも知っているメロディーが
フランスらしいミュゼット形式でアレンジされ映画の流れが淀みない。
それでも第二次世界大戦に振り回された庶民や若者の悲哀が
美しいメインテーマの曲と共に、観る者の胸を締め付ける。
作曲と編曲は後に映画「DIVA 」の作曲家として
世界的な評価を得たウラディミール・コスマ
(”枯葉”の作曲家ジョセフ・コス「とは関係ない !)
私には大好きな映画「マルセルの夏」「マルセルの城 」の音楽をつけた人。
そちらのサントラも素晴らしいが
そちらは朝向き、此の「ル・バル 」の音楽は夜向き
どちらも心和む何度かけても飽きないサウンドトラック。


 

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