2024年7月16日火曜日


「クライ・マッチョ」(2021):クリント・イーストトウッド監督作品
アメリカのバイデン大統領を見ていて、つくづく思うのは
他にもっと若い人材は居ないのか?と。
この映画で監督主演を務めるイーストトウッドも今や94歳
監督だけならいざ知らず、主演ともなると
登場している姿は背中は丸まり歩くのもおぼつかない。
それが此の作品では、それを逆手に取り、
観客をハラハラさせる演出としている。
ストーリィは嘗てロデオのスターだった男が
妻と子供を事故で亡くし生活が荒れてたのを助けた友人に
彼のメキシコ妻からの息子(15歳くらい)をアメリカへ
連れ戻す事を頼まれる。しかし、その息子の母親は
裕福だが、麻薬や男に溺れた酷い生活をしていながら
息子を手放す気は無い、どころか父親が送り込んだ者を
次々と金やコネで刑務所に入れるという性悪女。
一筋縄では行かない役だ。
メキシコとニューメキシコの国境あたりは
ペキンパーの「ガルシアの首」や国境麻薬物映画によく出てくるが
題名の”マッチョ”は少年が飼っている闘鶏用のニワトリの名前。
そのメキシコの乾いた背景に老人と少年と鶏のトリオは
何とも絵になる流石のイーストウッド演出。
育ちが悪いからグレていて、しかも年齢は孫ほど違うから
何やかやあって揉めながらも二人の間に友情が芽生え
結局は国境で待つ父親に送り届けるが此の父親も訳ありで
なかなか先が読めない展開。
それでもイーストウッド映画は、いつもハートウォーム。
嘗ての”ダーティーハリー”も、すっかり丸くなって
いい歳(撮影時91歳)してメキシコ美人と恋までしちゃうんだから・・・。





 

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