2018年1月25日木曜日

ジョルジュ・ドルリュー作曲集 その14
「ジュリア」(1977)
原作は米国の女流作家リリアン・ヘルマンが
自分の幼馴染ジュリアとの友情を書いたもの。
監督フレッド・ジンネマンは自分自身が
ナチスから逃れたユダヤ系ドイツ人と云う背景を重ね
ジュリアがナチスに抵抗し抹殺された事実を
怒りを込めて描いている。
それでもドルリューの音楽は
怒りというより哀しみに満ちている。
ジュリアを演じたのはヴァネッサ・レッドグレーヴ
リリアンを演じたのはジェーン・フォンダ。
どちらもキャリアを積んだ実力派女優の競演は
見応えがあり、此の映画を作ることに特別な想いが
あったと思われるジンネマンの期待に応えている。
主演のジェーン・フォンダはノミネートだけに
留まったが、夫のダシール・ハメットを演じた
ジェイソン・ロバーツとヴァネッサ・レッドグレーヴは
どちらもオスカーの助演男優女優賞。
そしてジンネマンは作品賞に輝いた。
映画のラスト、後ろ姿だが湖上のボートで糸を垂らす
リリアンの喪失感が、此のドルリューの音楽で
静かだが、激しく心を揺さぶる。

0 件のコメント:

コメントを投稿