ニーノ・ロータの映画音楽集#2
若者のすべてRocco and His Brothers (1960):Nino Rota
トリフォーとゴダールが作曲家ジョルジュ・ドルリューを
奪い合った様に、フェリーニのお抱え作曲家ニーノ・ロータを
当時ライバルだったルキノ・ヴィスコンティが
使い始めたのが此の「若者のすべて」
フェリーニが「甘い生活」(1959)でテーマを
”ブルジョワの退廃”に求め出したのに
ヴィスコンティは、まだ貴族より庶民を
ネオリアリズモ・スタイルで描いていたので
物語のシシリー出身の貧しい兄弟の、故郷への想いが
ロータのシシリー民謡をベースにしたメロディーに
良く合い、ヴィスコンティ作品の中でも傑作となった。
興味深いのは、ロータの此のシシリー・メロディは
後にコッポラの「ゴッドファーザー」に繰り返し使われ
あの殺伐とした物語を愛の悲劇に変える
重要な要素となった事だ。
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