2016年9月18日日曜日

オープニングが素敵な映画BEST-10
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さらば愛しき女よ (1975)
チャンドラー探偵小説の映画化は
「ロンググッドバイ」等、何れも面白いが
此の作品は特に原作の時代を再現して完成度が高い。
監督ディック・リチャードは寡作の人、それでも
「男の出発」「外人部隊フォスター将軍の栄光」等傑作揃いだが
此の映画のオープニング・タイトルに
当時のニュース・フィルムを加工したか
独特なハリウッドの絵はがきの様なトーンを出している。
ネオンを主人公フィリップ・マーロウにダブらせた導入は
もうそれだけで、ゾクゾクするチャンドラーの世界。
音楽のデビッド・シャイアはオーソドックスな
クール・ジャズで西海岸の夜のムードを醸し出し
映像と一体と成ったそれは、宛ら自分までBARのカウンターに
座っている気分にさせる。
 主演のロバート・ミッチャムは此の役には
少し歳で、私には草臥れ過ぎた感じだが
愛しき女役シャーロット・ランプリングは
まさに”ファム・ファタール=運命の女”でハマり
彼女に振り回される大男の哀れが、心をうった。

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