カッサンドル(1901~1968)
このシリーズには珍しく映画スターでは無く
グラフィック・デザイナーである。
本名はアドルフ・ジャン=マリー・ムーロン(長い!)
フランス人ながら、ウクライナに生まれ、
14の時に両親とともにパリに移住した。
画家志望であったが広告に携わる時
此のペンネームを使った。
早くからロシア構成主義やバウハウス、アート・デコに
影響を受けた作風は斬新で一躍
フランスのみならず世界的なスター・デザイナーとなった。
現在、我々が知る彼の作品で一番有名なのは
イブ・サンローランのロゴ
そして何処かで観た事のあるタイポグラフィー
しかし何と言っても有名なのはポスター
北方旅行(1924)
沢木耕太郎の著書「深夜特急」の表紙にも使われた。
アトランティック号(1931)
ノルマンディ号(1935)
旅へ誘うダイナミックなポスターの構成力は圧倒的で
亀倉雄策氏の第一回「東京オリンピック」ポスターに
彼の影響が見られる。
食前酒デュボネのポスターは
考えればアンクル・トリスの原型だ。
後年、活動拠点をニューヨークに移し
雑誌ハーパース・バザーの仕事等で
トップ・デザイナーとして活躍した。
彼の此れ等のリトグラフ・ポスターは今や
ロートレックと並ぶフランス美術の傑作として
ロートレックと並ぶフランス美術の傑作として
驚くほどの高価で売買されている。
弟子にはサヴィニヤック等も育てたが
惜しくも67歳で拳銃自殺している。
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