第2次スペクタクル映画
未知との遭遇 (1977)
此の映画は、たまたま米国のユタ州へロケに行って居る時
ホテルから可成り離れた田舎町の映画館で、封切りで観た。
だから情報が何も無く、突然のUFOの襲来は私にとって
まさに”未知との遭遇”その衝撃は大きかった。
ホテルへ車で帰る途中も、此のポスターの様に
道路の向こうからUFOが飛び出して来そうで怯えた。
ロケの最中もモニュメント・バレーの山々が
映画に登場したデビルズ・タワーの様な気がして
幻聴のように耳に鳴り響き、落ち着かなかった。
スピルズバーグは「ジョーズ」のヒットで人を驚かすのに
味をしめ、次は宇宙人だ!と此れを作ったに違いない。
人食い鮫同様、登場するまで時間をかけ
ゴビ砂漠にワープした大きな船などでジラしたあげく
大きさを強調する様にド〜ンと山の頂きに巨大な
母船(マザー・シップ)を浮かべた。
しかもラスベガスの街がそのまま引っ越して来た様な
シャンデリアの様な形で。
そこから下りて来た宇宙人は我々のイメージ通り
昔から想像されていた頭でっかちのフニャフニャした奴。
普通なら嘘っぽい筈だが
何せフランスはヌーベル・バーグの監督
フランソワ・トリフォーを科学者役で使っているので
映画の達人が云うのだから間違いない!と
私は、まんまと騙されてしまった訳である。
映画は”見せ物=スペクタクル”
上手に騙されてなんぼ?のものなのだ。
だから「E・T」が自転車で月を横切っても嬉しかったが
その後作った「宇宙戦争」は良く無い。
肝心の宇宙人は悪者に成って人間を次々と焼き殺す地球侵略だ。
まあ昔のリメイクだから仕方ないと言えば、それまでだが
スピルズバーグは宇宙人を、どう思っているのか
ポリシーが一貫しない。敵か味方かハッキリしろ!
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