伊福部昭の映画音楽:その3
ゴジラ(1954)
そんなワケで「鬼火」から「空の怪獣ラドン」と繋がった流れを
追う事は、そのまま日本映画音楽の祖とも呼ばれる
作曲家・伊福部昭の足跡を辿る事になる。
彼の映画音楽のスタートは黒澤明の脚本で
谷口千吉(八千草薫の夫)がメガホンを取った
「銀嶺の果て」(1947)である。
此処で既に”伊福部メロディ”が登場しているが
監督・谷口は此のスコアに重すぎると不満を述べたと云う。
その後の黒澤作品「静かなる決闘」(1949)にも参加し
その縁から黒澤や谷口と同じ山本嘉次郎の門下生であった
監督・本多猪四郎の此の特撮作品へ作曲が依頼されたようだ。
しかし今観るとチャチく感じるヌイグルミの怪獣が
それらしく見えるのは此の伊福部の重量感のある音楽に
他ならない事が判るだろう。
とにかく怪獣映画と云えば伊福部
と云われるくらいの定番コンビは東宝だけでなく
大映の「大魔神」まで広がるが
彼の音楽は日本人の情念の様なものを表現しているので
時代劇、文芸もの、社会ものとあらゆるジャンルに
起用され、そのバイオグラフィーは、そのまま日本映画史に
成ってしまう。
此のサイトは映画がメインだが、聴く映画として
暫く彼の作品を続けよう。

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