此の俳優は「刑事コロンボ」でピーター・フォークの
吹き替えで知られているが、日本映画ファンなら
「仁義なき戦いシリーズ」の悪役の方が馴染みが有るだろう。
「仁義なき戦いシリーズ」の悪役の方が馴染みが有るだろう。
生まれは東京、文学座出身、その劇団から分裂した劇団「雲」
そして「昴」と舞台でも活躍した。
映画界でも早くから、その鋭い眼差しを買われ
数々の名作に起用されていた。
大島渚の「太陽の墓場」松山善三の「名もなく貧しく美しく」
今村昌平の「にっぽん昆虫記」と存在感を残した。
しかし当人が好んだのは狂人役という様に
B級映画の「徳川女系図シリーズ」や「日本暗殺秘録」での
”危ない”人物を演じたら右に出るものは居なかった。
此の人が演じると同じ悪(ワル)でも恐ろしい気迫を感じさせた。
TVドラマでも刑事物から時代劇と沢山のレギュラーを持ち
中でも勝新太郎の「座頭市」では何度も敵役で登場
底意地の悪い陰険な性格を憎々しく演じていた。
しかし悪役ばかりではなく
私の記憶に残っているのは曽根中生・監督の映画「博多っ子純情」の
主人公の少年の父親で仕事熱心な人形師の役が
流石に演技派らしい味の有るキャラクターを作り上げて
素晴らしかった。
54歳の若さで肺がんで亡くなってしまったが、
彼しか出来ない役というものが有り
彼しか出来ない役というものが有り
日本映画には無くてはならない存在だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿