2012年12月30日日曜日

2012.12.30 NEWS
昨夜BS日テレでやっていた
”「金メダルへの道」挑み続ける日本女子バレー”は見応えが有った。
トルコへ移籍した木村沙織がメインかと思ったが
トルコでの彼女の出番が少ない為か、
日本の久光製薬の新監督・中田久美の采配ぶりと
岡山シーガルスの宮下遥(18歳)の活躍を取り上げ
”二人のセッター”という強引な纏め方をした構成であった。
片や3度のオリンピックを経験した天才セッターと
まだ始めたばかりの新人セッターを比較するのは
かなり無理があったが、それなりに楽しめた。
Vリーグの久光vs岡山の2度の対戦を通じて
それぞれの意識の違いを見せたのが効果的だった。
座安琴希(リベロ)
まず中田采配は”皇后杯”の記述で前回載せた通りだが
レセプションのリベロ・座安琴希を”守りの要”では無く
”攻撃の要”とする発想に中田の意欲を感じた。
普通リベロはサーブ・レシーブを挙げるのが役目
ところが中田が座安に要求するのは返すボールを
即アタッカーがスパイクし易い様に
オーバートスで可成りの高さで正確に挙げる技術。
座安は以前セッターをしていたから、それが出来るはずだと。
現在の久光のセッター古藤千鶴と組んで
男子やキューバがやっているツー・セッターを組ませると云う事だ。
それが成功すれば、可成りの武器と成る。

新鍋理沙(WS)
それは座安のみならずウイング・スパイカーの
新鍋理沙にも高い技術が要求されている。
後衛に下がった時、リベロと同じ様に守りを固めさせているのだ。
それは久光が今、新人の石井優希と長岡望悠の両ウイングを
アタッカーとして育てているからだ。
特に長岡はサウスポーなので大林素子以来の
幅広くスピードの有る”素子スペシャル”というブロード攻撃が出来る。
それを支えるのは新鍋と座安のディグだ。
そして新鍋には更に、相手のコートを良く見た上での
冷静なコース打ちに、ブロック・アウト。
少しも表情を変えずクールに、それを決める彼女に
私は”女仕事人”の名称をあげたい。
監督・中田が新鍋に期待するものは大きい
「あの子は出来る!なにせ銅メダリストなんだから」と。

宮下遥(セッター)
そして中田以来の大型セッターと云われているのが
岡山シーガルスの宮下遥
日本女子バレー界待望の長身セッター
(176cmだから今の世界バレー平均180cmには、まだ足らないが)
なにより現役高校生という若さに似合わぬ、その度胸。
冷静なトス捌きは前回も記したが
昨日の番組では監督・河本昭義のコーチの下
”窓”と称する、トスする瞬間に見える指と指の間の風景で
味方のアタッカー達の配置を読む”技”を披露していた。
これには相手のブロッカーは
何処からスパイクが来るか判らず振られてしまう。
そしてベテランの栗原恵には得意のバック・アタックをさせる
タイミングも考えなくては成らない。
その司令塔の役目は18歳という若さには重すぎる様に思える。
しかし、かって現役時代、中田久美も、それをやって来たのだと
番組は纏めている。
そして2戦目岡山シーガルスは久光にリベンジを果たし
今Vリーグ前半をトップで折り返した。

まだ、3年後どうなるか解らないが
一度、途絶えかけた”金メダルへの道”は
それに向かって挑み続ける選手たちの姿とともに
おぼろげながら再び見えて来た
がんばれ!日本女子バレー

此のサイト”がんばれ日本女子バレー”は連載ですので、
出来れば右端のバックナンバーを
辿って是非、最初からご覧下さい。

0 件のコメント:

コメントを投稿