「清左衛門残実録 春を待つこころ」:山下智彦監督作品
此の監督がに日本映画の傑作と言われる
股旅映画「関の弥太っぺ」とヤクザ映画「博打ち 総長賭博]の
監督・山下耕作の息子であることは以前紹介した。
彼はTVドラマそれも時代劇の監督として
京都を中心に活躍している。
その作品を2本続けて観た。
先ずは「清左衛門残実録 春を待つこころ」
原作・藤沢周平で既に8作目であるが
初めは仲代達矢が演じていた主人公・清左衛門に比べ
北大路欣也のそれは貫禄と言うか風格というか
人間としての魅力が足りなく感じたが
流石に、これだけ続けると其れは自ずと付いて来た様に思える。
私が幼い頃観た市川右太衛門の面影が偲ばれて
いやはや血というものは争えないものだ。
特に此の回は挫折した青年剣士を支えて
勝ち負けを超えた武士の生き方を見出してゆく老境を見事に演じた。
清左衛門の盟友・佐伯熊太を演じている伊東四郎が
年齢的(88歳)に弱ってきたのが心配だ。
続いて観たのは
池波正太郎時代劇「顔」:松平健 主演
先が藤沢周平なら此方は池波正太郎と原作は時代劇の名作の映画化だ。
池波正太郎らしい盗賊や闇の仕掛人の話に放浪の絵師が絡む話だが
脚本に向田邦子ドラマの金子成人を得て
此方も面白い展開となっていた。
しかし主演の松平健が絵を描くには程遠い柄で
脇役の中村嘉葎雄や火野正平などに比べ彼は明らかにミスキャスト。
笑顔を見せると、そのまま金色の着物を着て
♪オーレ・オーレと踊り出しそう。
あのマーロン・ブランドは「ラスト・タンゴ・イン・パリ」で
監督のベルトルッチの注文に
「昔、特派員でメキシコ、タヒチ、東京と旅した・・・」という
セリフをアドリブで入れたが
俳優というものは過去の役柄を引きずるもの
いや観客が勝手に、それまでの役を被せる。
だからショーン・コネリーが、007ジェームス・ボンドの
イメージを断ち切るのに時間が掛かった。
恐らく監督・山下智彦も現場で編集で頭を抱えたに違いない。
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