2025年6月6日金曜日

新・座頭市第15話「女の鈴が哭いた」
再々放映してるので又観てしまったが
相変わらず面白い。
此れはシェークスピアの「オセロ」が下敷きになっている
亡くなった蟹江敬三が”イアーゴ”、佐藤オリエが”デスデモーナ ”
そして高橋長英が”オセロ”という設定だ、
もちろん、江戸時代の日本にアフリカ系は居ない。
高橋長英と佐藤オリエは夫婦の旅芸人、それも高橋長英は盲目
しかし包丁投の名人、佐藤オリエが鳴らす鈴の音を頼りに
女房の顔そばまで包丁を投げつけるという危険な芸。
夫婦の絆が無ければ出来ない芸だ。
その間に座頭市に手首を切り落とされ恨みを持つ
岡っ引きの蟹江敬三が忍び込み、まるでオセロのイアーゴの様に
高橋長英の耳に”嫉妬”という毒薬を注ぎ込む。
しかも座頭市とお前の女房は不倫までしていると
目が見えないだけに夫の怒りは爆発、包丁を投げて市を襲う。
ネッ、まるで「オセロ」でしょ!
これを昭和後半の名脇役・ 蟹江敬三と高橋長英が演じるから
何とも息詰まるような空気が画面から漂う。
蟹江敬三を勝新は気に入っていたとみえて
此のシリーズに違う役で6回も呼んでいる。
高橋長英は私が佐藤信の「わたしのビートルズ」を 六本木で観た時
座席の側にいた。CMのナレーションでもお願いした事がある。
脚本:山田隆之 監督:井上昭出来の良い仕上がりだ。

 

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