2025年6月18日水曜日

「21ブリッジ」(2019):ブライアン・カーク監督作品
タイトルの由来はマンハッタン島に掛かる橋、全部を封鎖する事から。
そんなに沢山、橋が在ったかな?と驚くが。
その理由は麻薬絡みで警官を数名を殺した強盗を捕らえるため。
そんなことが、あの大都会に出来るかと思うが
夜中から朝まで12時間と区切られる。
主人公はアフリカ系で父親も警察官だったが殺された過去があるので
悪い奴には容赦しない”あぶない刑事”という設定。
演じるのはチャドック・ボーズマン。
日本では殆ど知られて居ない俳優だがハリソン・フォードと共演した
「42世界を変えた男」の野球選手ジャッキー・ロビンソン役が良かった。
しかし惜しくも43歳の若さで亡くなっている。
そんな訳で一晩中に犯人を挙げないと国外逃亡されるという制約に躍起になるが
相棒に麻薬専門の美人警官を付けられ何かと捜査は捗らない。
しかし防犯カメラに映った車の持ち主から割り出し、意外に早く2人のギャングを特定する。
その二人は兵役から戻ったばかりのアフリカ系と白人。
監督は此の二人のキャラクターもしっかり描いて
唯のクライム・アクション映画には無い人間ドラマを見せる。
マンハッタンの夜景の空撮もダイナミックでスケール感がある。
犯人二人を主役の”あぶない刑事と美人警官”が追い詰める。
<ネタバレ注意>
これで事件は一件落着かと思いきや、最近のポリス映画に
良くあるような汚職警官がらみで話はどんでん返し。
昨日の”隣人は静かに笑う”のように、危うく主人公は
自分が犯人の濡れ衣を着せれそうになるが
その張本人の警察のボスが近頃、脇役で売れまくっている
J.K.シモンズ。
日本で言えば笹野高史みたいな奴だ。
その人の良さそうな雰囲気に途中でコイツだけは味方と思わせて
本当は悪って設定。こりゃ騙されるわな。
そいつが何で私が悪い事をしているか?とラストに
延々説明するんだが、観る方も納得してしまうくらい巧い(笑)
兎に角”フレンチコネクション”以来の スピード感を
キャスリン・ビグローばりの演出のテンポで見せる此の作品。
アクション映画としては◎二重丸。
チャドック・ボーズマンが演じたジェームス・ブラウンも見てみたい。

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