”銀座-京都 虚飾と欲望に燃える美しい母娘の艶
生前、寺山修司は劇団「天井桟敷を主宰している頃
劇団員達に1つの家庭を覗き見して
トコトン調べ上げてレポートしろ! と言う課題を出した。
寺山自身も実戦して覗き見している所を不法不法侵入で
警察に逮捕されたと言うのが当時ニュースに成った。
まあ、どの家庭にも人に知られたくない”秘密”はあり
市原悦子扮する家政婦は派遣先で それを好奇心丸出しで覗き込む、
いや覗くだけでは物足りず、
家庭内でも お互い秘密にしている事を暴露して
彼ら同士の諍いを楽しむ・・・ という過激な家政婦なのだ。
こんなアナーキーな女が主役になるのは 松本清張から受け継いだ
オリジナル脚本の柴英三郎が 取り上げる家政婦の依頼先が
時代を反映した乱れた家庭なのだ。
そこに登場する無茶苦茶な人物を演じているのが
此れまた昭和を代表する名優怪優ばかり
前回の”Stardust Memories星屑たちの記憶”に出した 丹波哲郎と
同じ怪優の部類に入る女優の藤間紫。
彼女は生前、さまざまな菊田一夫賞などに輝く名女優だが
それに収まらないのが、その生き方。
先ずは12歳で6世藤間勘十郎に弟子入り
21歳で勘十郎から”紫”の名をもらい名取に
次いでに24歳年上の勘十郎の妻となる。
一男一女を儲けだが、その後1960年代から
今度は16歳年下の市川猿之助と生活を共にし
1985年に勘十郎とは離婚、
2000年に正式に猿之助と結婚
何だか私が”家政婦の市原悦子”みたいに成ってきたが(笑)
兎に角、此の第8話の元祇園の芸者と銀座のママの 母と娘が
若い男を奪い合う設定が余りにも彼女自身と重なって
良く此の役を引き受けたものだと・・・。
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