
徹底比較「紀元前1万年」(2008)と「アポカリプト」(2006)
「紀元前1万年」は TVのCMに釣られて大画面で観たいと
銀座の封切り館マリオンで観た.
その帰りのエレベーターの中で女性の二人連れが
”メル・ギブソンのアポカリプトと話が似てない?” に
私はつい口を挟み”でもコチラの方がヴァージョンアップしてますよ”と。
そうメル・ギブソンが全編マヤ語で監督した映画「アポカリプト」は
「紀元前1万年」の2年前に公開されている。
当然、監督ローランド・エメリッヒは意識していただろう。
とにかく全編英語のハリウッド・スペクタクル映画。
何せタイトルが”紀元前1万年”だから話は人類発祥の地アフリカだ。
エメリッヒは先にピラミッドが出てくる映画「スターゲイト」を撮っていて
彼はエジプトのピラミッドは宇宙人が作った、いや造らせたと思っているらしい。
此の映画でもピラミッドを作らせている”神”と称する者は
”夜の国からやって来た”と暗に 宇宙人を仄めかしている。
それはともかく”アポカリプト”と 展開が同じなのは
主人公もしくは主人公の恋人が連れ去られる先に在るのが同じ”ピラミッド”。
形は微妙に違うがアマゾンの奥地とエジプトの砂漠に建てられたのが
同じ四角錐なのも興味深い。
ジャンケンと同じで”後出しの強さ”か、比較すれば
メル・ギブソンよりエメリッヒの方が展開に捻りがある。
先の「アポカリプト」はひたすら主人公はジャングルの中、
豹に追いかけられる等スリリングな場面が多かったが
「紀元前1万年」では、それプラス、絶滅した巨大肉食鳥類まで登場。
それに同じく絶滅した巨大なサーベルタイガーも登場させている大サービス。
まあ、この辺りでエメリッヒの勝ち!と言いたいが
ラストにディズニー童話みたいな奇跡を起こしたのは子供騙しで白けた。
だからスペインの南アメリカ上陸をラストに持ってきた
メル・ギブソンはリアリティがあってラストに納得が行く。
でも想像するに約1ヶ月も穴の中で母子はどうして生き延びたのか?
泥水の中でのお産は如何なものか?とコチラもツッコミ所満載ではあるな。
あっ、そうそう「紀元前1万年」のヒロイン役カミーラ・ベルと言う
日本人好みの美人女優は「ジェラシック・ロストワールド」で
小さなトカゲに餌をやっていたら、
増えて逆に食われてしまう少女が大きくなったんだ。