2024年8月18日日曜日

 

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「プロヴァンスの休日」(2014):ローズ・ボッシュ監督作品
ピーター・メイルの著作「南仏プロヴァンスの12ヶ月」が
世界的なベストセラーとなり、1990年頃その映画化も含め
所謂プロヴァンス物映画が沢山作られたが
此れはかなり出遅れたというか、今更プロヴァンスもないだろうと
ちゃんとした公開ではなかったようだが・・・
それでも世界的な国際スターのジャン・レノ主演の此の映画
なかなか丁寧に作られている。
ローズという名前からして監督は女性だ。
物語は仲違いして以来17年も疎遠だった父と娘が彼女の子供
つまり孫を3人を連れてを祖父の住むプロヴァンスにやって来る。
彼らの関係をあまりハッキリさせないで
そのギクシャクしたムードが何故なのだか理解するに
時間がかかったが。
とにかく頑固なオリーブ農夫の爺さんから
自由を求める娘はプロヴァンスを飛び出したわけだ。
そして孫3人は思春期の男女に耳の不自由な少年。
思春期の若者の兄と妹は田舎に戸惑い、
やたら爺さんと母親に文句を言うが、そのうち
次第に村の人々との交流に慣れてきて、それぞれ
恋の相手を見つけてはソワソワ。
耳の不自由な少年は本物の聾唖の子役だったらしいが
みんなに可愛がられプロヴァンスも気に入った様子。
監督の年齢だろうかフランスなのに
”ウッドストック世代”を懐かしむような風俗や音楽描写が
出てきて我々にも、それが伝わる。
そう世界中にフラワーチルドレンは居たのだ。
ジャン・レノといえば”レオン”でもお馴染みの
アクションスターでもあるので、孫娘をたぶらかす
良からぬ輩をバイクで追いかけ追い払うという場面もあり
映画としての面白さは”ワインの美味さ”だけに
止まらず楽しめる。
原題はAvis de mistral=ミストラル警報
ミストラルは南仏に吹く季節的な強風の事。
まさに、お爺ちゃんにとって娘と孫たちはそれだったのだろう。

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