2023年12月31日日曜日
Chan Chan:Buena Vista Social Club
そもそもはライ・クーダーがアフリカのマリのギタリストを
キューバに呼んで現地ミュージシャを競演させようと企画に
パスポートの都合で来れなくなったマリのギタリストの代わりに
1930~1950年代キューバの音楽黄金時代に活躍していた
ミュージシャンを集めて作ったのが此のアルバム
”ブエナ・ビスタ・ソーシャルクラブ・バンド”
彼らがキューバ革命以前に同名の会員制クラブで
楽しみながら演奏していた事に依る。
コンバイ・セグンド(ギター)にルベン・ゴンザレス(ピアノ)
ヴォーカルのイブラム・フェレール等は革命後失業し靴磨きをしていたと。
彼らのライブを撮ったドキュメンタリー映画で語る。
その映画はドイツのヴィム・ヴェンダース監督に寄るもので
カメラマンは「パリ・テキサス」のロビー・ミューラー。
彼らの生き様まで捉えた、その映像は見事に
ワールドミュージック・ブームの中でも特別な輝きを放った。
しかし彼らは皆、その時には既に高齢であったので
95歳。84歳、78歳と相次いで亡くなって
今や存命は映画の中でバンドマスター的存在だった
カウボーイハットのエリアデス・オチョア(77歳 )
女性ヴォーカルのオマラ・ポルトオゥンド(93歳)のみ
2023年12月30日土曜日
2023年12月29日金曜日
「日本侠客伝・斬り込み」(1967):マキノ雅弘監督作品
マキノ雅弘監督が高倉健を育てる様にして作った此のシリーズも7作目。
少し目先を変えようと脚本・笠原和夫は健さんを渡世人ではなくてテキ屋にさせた。
だから彼の出立も着流しではなくて背広にズボンの寅さんスタイル。
未だ、渥美清の寅さんシリーズはTVドラマも始まっていないし
山田洋次はヤクザ映画のパロディとして作ったたという説もある。
此の作品で健さんは、なんと子持ち男寡の渡世人という設定。
その息子の急病に、土地のテキ屋の親分(石山建二郎)に借金をするが
健さんに惚れた、その親分のたっての願いで浅草でテキ屋をやる事に。
浅草で金子信雄が、寅さんみたいに商売(バイ)を仕込むが
健さんが全然できないというか、流石に向いてないのが笑える。
追いかけて来た親分の娘(藤純子)と良い仲になったは良いものの
そこで土地のヤクザとお決まりのショバ代をめぐる諍いに巻き込まれる。
そのヤクザが懐かしい悪役・天津敏。彼はTV”隠密剣士”以来のワルの老舗。
片目を眼帯に、北野たけしみたいに首を捻って癖をつけ
憎まれ役を楽しそうに演じている。
しかし、その上に渡辺文雄という、もっと悪い奴がいて
テキ屋の健さんを痛ぶるだけ痛ぶる。
それに我慢に我慢を重ねた挙句に、小倉の親分から贈られた
刀”隻の孫六”の封を切り、敵地(渡辺文雄と天津敏)へ斬り込む訳だが
その前に女房となった藤純子との別れが泣かせる。
藤純子はシリーズ始めの可愛いだけの娘役から
監督マキノ雅弘に仕込まれて、夫の為に芸者になって大金を作る
健気な女房に成長した彼女の演技には目を見張るものが・・・。
此処では既に”緋牡丹博徒”の原型が出来ている。
そんな訳で此の作品は11作も続いたシリーズの中でも
様々なターニング・ポイントと私は思うが如何かな?
2023年12月27日水曜日
2023年12月25日月曜日
2023年12月24日日曜日
2023年12月23日土曜日
「日本侠客伝・昇り竜」(1970):山下耕作監督作品
此のシリーズは東映が中村錦之助や大川橋蔵などの
時代劇映画の人気が無くなり、鶴田浩二の「飛車角」のヒットに
時代を昭和に移したヤクザ映画を企画したもの。
監督マキノ雅弘がその”飛車角”の宮川役の高倉健を抜擢して
始めたのが日本侠客伝。
高倉健は、それまで美空ひばりの相手役や現代ギャングをスマートに
演じて来たが、刀(ドス)を持っても野球のバットの様に扱い
監督マキノは頭を抱えたが彼は流石の日本映画の祖
シリーズを重ねる内に高倉健も様(さま)になって来て
結果的に11作も続くヒットシリーズとなった。
しかし、それだけ続くと映画としてマンネリになって来たので
8作目にして監督は山下耕作へ交代、
話もネタが無くなり火野葦平の「花と竜」を元に笠原和夫が
リメイクした・・・というのは、先に山下耕作は
錦之助で「花と竜」(1965)を撮ったばかり、それを同じ登場人物で
主役の玉井金五郎役に高倉健に、緋牡丹博徒がヒットした
藤純子を、お京役で組ませると言う大胆な脚本。
しかも、そのお京は女ながらに刺青師と言う設定。
賭場で出会った高倉健と藤純子は、お互いにひと目で惹かれ合う。
男盛りの健さんと、女盛りの藤純子の目線のやりとりは
凄まじい濡れ場と成っている。
そして、それ以上に緋牡丹のお竜が健さんの身体に墨を入れる
場面の艶かしさと言ったら・・・。
”花と竜”の原作を読んだ方は此の話が沖仲仕の組合設立の
労働争議なのをご存知だろうが、
片岡千恵蔵や荒木道子と言った地元のヤクザが絡み合い
お決まりの手打ち式やらをホゴにする悪役の天津敏の裏切りに
それは無いだろうと、いつもなら鶴田浩二はラストの殴り込みの
お供しましょうだが、今回は健さん単独で乗り込み
切られた背中に昇り竜。
(ここからネタバレ)
当時、東映の親分(ボス)だった片岡千恵蔵が仕切り
その彫物を彫ったお京さんが、お前にひと目会いたいと。
駆けつけた健さんの腕の中で息を引き取ると言うラスト。
うーん、当時の東映撮影所の人間関係が良く分かる映画だ。
2023年12月22日金曜日
昨夜録画してあった面白いドキュメンタリー作品を2つ観た。
「マトリックスの衝撃ー仮想現実に覆われる社会」
1つはフランス制作のドキュメンタリー
此の映画が生まれた時代背景と又此の映画が巻き起こした
社会現象を、それこそ世界サブカルチャー史の様にというか
此れがNHKのそれのネタだったんだなと。
とにかく”STAR-WARSシリーズ”から始まり”ブレードランナー”と
近未来の世界がフィクションを超えて現実となって行く様を
上手に編集してあった。
そして”マトリックス”の生みの親ウォシャオスキー兄弟が
仮想現実そのままに性転換してウォシャオスキー姉妹に成って
そして2つ目はFRONTIERSその先に見える世界
人間の知能は作れるか?
番組は世界中のA.I.の研究者を現地に取材
まずは英国コーンウォールの研究施設にある
A.I.ロボットとアナウンサーの対談
日本語話せますか?に、流暢に答えるAmecaさん
”アンミカ”じゃないよ”アメカ”だよ(笑)
オスカー女優シシー・スペイセク似の性別不明ロボット。
その思考する時の知的な表情が魅力。
そして番組は日本に戻り、A.i.による手塚治虫の
”ブラックジャック”の新作を試みさせる。
ドローイングはアシスタント達が描いた物だろうが
ユニークな発想にスタッフが驚かされる。
その後も世界各地の研究施設の新しい試みを見せて行く。
ふ〜んA.I.で何でも出来ちゃうんだねえ。
戦争ばかりして居る馬鹿な人間はもう要らないいんじゃないの?
2023年12月21日木曜日
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