不倫映画2作
「柔らかい肌」(1964) :フランソワ・トリフォー監督
久しぶりに買った雑誌テレビガイドの”BS松竹”などと言う
番組表の外れの方に此れを見つけ、DVDで持っていたが又録画して観た。
ドリフォー監督ファンだから、もう何度も観ているが
流石にディテールは覚えていないからトリフォーの作風が見えて面白い。
主人公の文芸評論家が恋してしまうスッチーが
あのカトリーヌ・ドヌーブの姉フランソワーズ・ドルレアック。
女盛りの真っ最中の彼女の魅力は中年男には堪らない。
公演先のポルトガルのホテルで一夜限りのアヴァンチュールが
もう一度、もう一度と麻薬の様に・・・。
音楽のジョルジュ・ドルリューが、その危険なムードを盛り上げる
しかし、その結果は女房にズドンと猟銃で撃たれてお終い。
運命の女(2002):エイドリアン・ライン監督
此方はテレビ東京の昼のオンエア
子役だった「リトルロマンス」から、すっかり大人の女になった
ダイアン・レインを、リチャード・ギアとの間に息子まで有りがら
フランス人の若い男に誘われるまま密会を重ねる人妻に起用。
彼は元々CM上がりの監督、映像と編集の巧さで展開
破滅にまっしぐらの此の恋を丁寧に描く。
「ナインハーフ」の監督だから、エロいながら何とも美しい。
リチャード・ギアは、うまく行ってた家庭なのに何故?と
「天国の日々」でもサム・シェパードに恋人を奪われる設定だが
彼は真面目に目える分、裏切られ役がよく似合う役者だ。
そして「天国の・・・」と同じで自暴自棄になる結果も。
そんな訳で”不倫は高く付く”どころか夫婦関係だけでなく
家庭までも破壊する・・・と言うオチは此の二つの映画が
38年の時を経ていても変わらない。
ああ男と女、愚かで哀しい生き物よ。
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