2023年6月7日水曜日

不倫映画2作
「柔らかい肌」(1964) :フランソワ・トリフォー監督

久しぶりに買った雑誌テレビガイドの”BS松竹”などと言う

番組表の外れの方に此れを見つけ、DVDで持っていたが又録画して観た。

ドリフォー監督ファンだから、もう何度も観ているが

流石にディテールは覚えていないからトリフォーの作風が見えて面白い。

主人公の文芸評論家が恋してしまうスッチーが

あのカトリーヌ・ドヌーブの姉フランソワーズ・ドルレアック。

女盛りの真っ最中の彼女の魅力は中年男には堪らない。

公演先のポルトガルのホテルで一夜限りのアヴァンチュールが

もう一度、もう一度と麻薬の様に・・・。

音楽のジョルジュ・ドルリューが、その危険なムードを盛り上げる

しかし、その結果は女房にズドンと猟銃で撃たれてお終い。



運命の女(2002):エイドリアン・ライン監督

此方はテレビ東京の昼のオンエア

子役だった「リトルロマンス」から、すっかり大人の女になった

ダイアン・レインを、リチャード・ギアとの間に息子まで有りがら

フランス人の若い男に誘われるまま密会を重ねる人妻に起用。

彼は元々CM上がりの監督、映像と編集の巧さで展開

破滅にまっしぐらの此の恋を丁寧に描く。

「ナインハーフ」の監督だから、エロいながら何とも美しい。

リチャード・ギアは、うまく行ってた家庭なのに何故?と

「天国の日々」でもサム・シェパードに恋人を奪われる設定だが

彼は真面目に目える分、裏切られ役がよく似合う役者だ。

そして「天国の・・・」と同じで自暴自棄になる結果も。

そんな訳で不倫は高く付くどころか夫婦関係だけでなく

家庭までも破壊する・・・と言うオチは此の二つの映画が

38年の時を経ていても変わらない。

ああ男と女、愚かで哀しい生き物よ。


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