2023年6月3日土曜日

「たくましき男たち」(1966):ラオール・ウォルッシュ監督
淀川長治氏風に言えば此の監督は”凄い監督なんですね〜
ギャング映画から西部劇そして喜劇まで全て一級品の作品を残した”
私的には彼の遺作で、トロイ・ドナヒュー主演の
西部劇「遠い喇叭」(1964)の出来が良く、共演スザンヌ・プレシェットとの
アイドル物と思ったらシッカリした映画と言う印象が強かった。
此の作品は、彼の長い監督キャリア(1919~1964)では晩年の作品といえる。
兎に角、映画の面白さ、西部劇の魅力を満遍なく盛り込んでいる。
先ずはシネマスコープ画面一杯に溢れる牛とカウボーイ達の移動
そしてそれを襲う、野盗の群れにスー族インディアンの大集合。
でも此の映画を面白くしているのはキャスティング。
二枚目クラーク・ゲーブルにアダっぽい年増のジーン・ラッセル。
そして一癖ある名優ロバート・ライアン。
此の微妙なトライアングル関係がただの西部劇にせず
最後まで物語を引っ張る。
背景もオープニングは西部劇には珍しい雪山から乾いた荒野へ
そして高くそびえるモニュメントバレー。
其処から幌馬車を釣り下すなど映像的な見せ場が次々と。
クライマックスのインディアンとの決戦はC.G.の無い時代
これだけ膨大エキストラのモブシーンは70mm映画の”聖書物”みたい。
余程監督ラオールはプロデューサーに信頼されていた監督と思える。

0 件のコメント:

コメントを投稿