「ブルドッグ」(2003) : F・ゲイリー・グレイ監督
A Man Apartと言う原題が
邦題で”ブルドッグ”となったのは悪くは無い。
主人公が、一度喰いついたら離れない犬の様だから。
そのヴィン・ディーゼルだがイタリアとアフリカ系のハーフ。
スピルバーグに「プライベートライアン」で兵隊の1人に抜擢されてから
目が出てその体格の良さで”ワイルドスピード””トリプルX"と
ハリウッドのアクションスターまっしぐら。
此の作品で更に加速されたかに見える。
彼の役はメキシコとの国境沿いの麻薬取締捜査官。
国境越えて米国に大量に密輸されるコカインを断つべく
そのボスをメキシコまで追って逮捕した時
そのボスに”お前はとんだ間違いを犯した”と捨て台詞を残され
刑務所に入れて安心をしたのも束の間
彼の妻は自宅で何者かに殺害されてしまう。
その時、彼も負傷したが、その傷は心に深く
その犯人に復讐すべく当に”ブルドッグ”が如く
その組織の底辺から洗い始める。
しかし、ボスの逮捕後、組織は”ディアブロ”なる
新勢力に縄張りを奪われ”ブルドッグ”の妻を殺した犯人は
なかなか尻尾を掴めさせない。
その”ディアブロ”がボスの妻子を殺害した事で
同じ妻を殺された”ブルドッグ”に、自分の脱獄の手筈と
交換に組織の仕組みを教える。
此のボスを演じたメキシコ人俳優がやたら上手く
”ブルドッグ”もろとも観客も引っ掛かる。
結局”ディアブロ”を突き止め皆殺しにするのだが
操っていたのは、逃したボス。
そのボスを追って”ブルドッグ”メキシコへ。
この辺りロバート・アルトマン監督の「ロンググッドバイ」を
思い起こさせる。
ラストは教えられないが、とにかく監督F・ゲイリー・グレイは
ヴィデオ・クリップあがり映像の斬新さ編集の巧さは
此の作品が20年も前とは到底思えない。
それもその筈、此の作品の前にサミュエル・L・ジャクソンと
ケヴィン・スペイシーの「交渉人」と「ミニミニ大作戦」を
大ヒットさせているアクションの職人監督なのだ。
ハリウッドのアフリカ系監督でアクション物というと
アントワーン・フークァが居るが、此のF・ゲイリー・グレイは
頭ひとつ抜け出ている様だ。
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