弔い写真家の事件アルバム
BS11でオンエアしている”ミス・マープル”や”刑事マードッグ”の後に
此の新番組が土日を挟んで朝早くオンエアを始めた。
”ミス・マープル”は画質をリマスターして音声も原語に日本語字幕
だから折角録画して DVDに焼いていたものを又Blue-rayで録り直しだ。
”刑事マードッグ”はカナダ製作なので、英国製とは又違う趣があり
推理物マニアとしては、ついつい観てしまう。
さて変な題名の此だが、まさに題名通り写真家主役、それも
亡くなった人の肖像写真を撮る写真家の物語。
デスマスクは聞いた事があるが、DEAD STILL=死体写真というのが
カメラが発明された19世紀のアイルランドに本当に有ったらしい。
亡くなった家族を記憶に残すため”おくりびと”ではないが
死体に化粧を施して、並んでカメラに収まるというそんな気味悪い儀式が
当時流行って、それを職業にしていた人が居たらしい。
死体と言うからには自殺か殺人が絡むから、そんな事件に
主人公の老写真家が巻き込まれる訳だ。
そして初回に姪に当たる娘が家出して彼の家へ転がり込み
主人公は偶然、片足を怪我したので墓掘り人夫の若者が
助手として雇われることになる。
まず驚くのは”アンという名の少女”もそうだったが
カナダ映画の撮影と照明技術の高さ。
キュブリックの”バリーリンドン”で初めて使われた蝋燭の灯りで
そのまま撮影できるカメラレンズやフィルムの解像度
此れで写された19世紀のアイルランドの建物に目を奪われる。
石造りの建物は、彼方には未だ残っているからね。
そしてスリラーだから暗闇に浮き上がる登場人物たちの
衣装や室内家具の時代考証も興味深い・・・と
言いつつ、闇に浮かぶ死体はレンブラントの絵画”夜警”の様
第2回目の死んだ少年の幽霊騒ぎで、主人公の写真家は
”写真と言うものは幽霊の様な物だ”と呟いている。
その助手達の姪や墓掘り人夫にも、いろいろ過去が有りそうで
早く続きが観たい。
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