クロサワ映画の脇役たち
助演賞が取れそうな志村喬、仲代達矢、藤原釜足、千秋実はさて置き
もっと端っこに居る俳優達を紹介したい。
沢村いき雄(70歳没)
社長漫遊記、サザエさん、独立愚連隊、ゴジラとシリーズ物のレギュラー
そのドングリ眼(まなこ)は東宝映画の歴史の様な存在だった。
渡辺篤(78歳没)
芸歴は古く、浅草オペラに始まり戦前戦後と活躍し
映画界に入り松竹蒲田撮影所で芽が出て、斉藤寅次郎監督の喜劇映画に主演し
五所平之助の日本初のトーキー「マダムと女房」で田中絹代と主演する。
戦後はフリーとなり東映時代劇「水戸黄門」「旗本退屈男」でよく見かけた。
その軽妙な演技はクロサワに気に入られ「どん底」での存在感は
ボロ布団を被っていても光る物があった。
谷 晃(55歳没)
彼も東宝映画を中心に活躍した俳優でクロサワ作品には
「酔いどれ天使」からレギュラーの様に出演して居る。
それだけでなく「真空地帯」「浮雲」など日本映画の名作に
尽く顔を見せ、そのオドオドした危なげな演技は自ら首を吊って
亡くなったと言うニュースにも意外に感じなかった。
藤田山(45歳没)
「どん底」に成りは大きいが気の弱そうな奴として
お腹を仲間に太鼓がわりに叩かれて踊っていた
此の俳優は元相撲取り、四股名がそのまま藤田山。
力士にしては身長が低く167cm体重113kg
西前頭12枚目までで、その後プロレスラーに転向。
写楽や国芳の浮世絵にも似た風貌は
リングでも愛嬌があり人気があったという。
羅生門綱五郎
「用心棒」に出ていた此の大男は。
身長2m3cm。戦前の台湾出身。本名はタク・イヤク。
現役時代最高位は幕下15枚目。
昭和21年に引退しプロレスラーに。
そう力道山も今の北朝鮮出身だがレスラーで成功したからね。
「用心棒」ではセリフも多く。
調べたら映画にも沢山出て居た。
その前に中村錦之助の「七つの誓い」大島渚の「太陽の墓場」
そして此の「用心棒」初代巨人俳優だな
居るだけで目立つ筈なのに今、生死は不明。
存命なら100歳は超えてる筈だから、
亡くなっているだろうな(合掌)
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