歴代アカデミー賞作曲賞1960年代 その4
アラビアのロレンス(1963):モーリス・ジャール
監督がデビット・リーンだから英国映画で
ハリウッドの聖書物ではない近代史ともいうべき歴史映画
冒頭に序曲の打楽器で私は脳天をヤラれてしまった。
そう此の頃の70mm大作には序曲が付いたのだ。
それだけで期待感で胸が膨んだものだ。
アラビアの砂漠が舞台だから映像も珍しく3時間半の長編なのに
興奮したままエンディングとなる凄い作品だった。
監督デビット・リーンは「旅情」や「戦場にかける橋」の
名監督だけにオスカーを総ナメにしたのは当たり前
かも知れないが、音楽のモーリス・ジャールは初受賞。
先の「地上最大の作戦」のスケール感で起用されたと思うが
「シベールの日曜日」で無垢な少女の心情を繊細に表現した様に
それは意外に砂漠でさすらう孤独なロレンスの心にも良く合った。
此の後、しばらくは「日曜日に鼠を殺せ」「大列車作戦」
「ダンケルク」「コレクター」「ドクトルジバゴ」と
”モーリス・ジャールの時代”というくらい彼は人気があった。
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