2022年12月27日火曜日

歴代アカデミー賞作曲賞1970年代 その1
明日に向かって撃て(1970) : バート・バカラック
この作品はアメリカン・ニューシネマの代表作。
監督ジョージ・ロイ・ヒルは、それまでの西部劇を
尽く否定するようにモダンに作り替え、
悪役である筈の銀行強盗2人組に人間味を与えた。
全編望遠レンズで遮光を狙ったフォトジェニックな映像に
音楽に抜擢されたバート・バカラックは
これ以前にアメリカン・ポップスで”サンホセへの道”など
数々のヒットを飛ばしていた売れっ子ソングライター。
この映像と音楽の現代性が、それまでのアメリカ映画に
大きな改革をもたらした。
B.J.トーマスの歌う”雨に濡れても”が流れる場面は
今のヴィデオ・クリップを遥か昔に先取りしていたし
此の”アメリカン・ゲートウェイ”はブッチとサンダースが
アメリカを追われてボリビアへの逃避行のシーンに使われたが
フランスのシングルシンガーズを超えるスキャットで
面白うてやがて悲しき哀愁が漂う名曲だ。


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