さらば友よ (Adieu l'ami)1968
サブカルチャー史60'年代のフランス編で
少しアルジェリア戦争の”影”に触れていたが
私には此の映画のオープニングが確か
”アルジェリア帰り”だったなと、昨夜DVDを又観た
2枚目のアラン・ドロンと対極的なキャラクターの
チャールズ・ブロンソンのユニークな組み合わせは
当時、此のポスターだけで観客を大動員した。
私はドロンがブロンソンのタバコに火を付けてやる
ラストシーンしか覚えて居なかった。
二人はアルジェリア帰りの船が一緒だっただけで接触は無い。
しかし豹柄コートを着た女がドロンを執拗に追いかけるのに
興味を持ったブロンソンが彼に興味を持つ。
女は軍医のドロンに、地下金庫の大金を奪う計画を持ちかける。
その計画に乗るドロンには、、それだけの理由があったことが後に分かる。
そうアルジェリア戦争は、やはり徴用された若者に
影を落として居たのだ。
その後遺症から自殺願望になった「鬼火」のモーリス・ロネ
そして傭兵らしきブロンソンにも・・・。
此の映画はドロンとブロンソンが地下金庫の前で
クリスマス・イブに金庫を開けようとした挙句
逃げ場を失い絶体絶命に追い詰められて行くサスペンスだが。
その過程で殴り合う男対男の憎しみが、何時しか友情に変わる
とても怪しい映画なのだ。
その世界を盛り上げるのは近未来的なビルのインテリアに
当時、絶好調の作曲家フランソ・ド・ルーベ。
監督ジャン・エルマンは此れと「太陽の200万ドル」と寡作だが
もっと評価されて良いはずだ。
”俺たちは一緒じゃなかった”とあくまでもシラを切る二人に
女達のドンデン返しのラストが待っていた。
ボケるのも悪くない、映画の展開を殆ど忘れていたのだから(笑)
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