2022年1月27日木曜日

「ザ・バンク墜ちた巨像」原題The International(2009)

巨大銀行の不正を暴くアクション・スリラー。

監督が「パヒュームある人殺しの物語」のトム・ティクヴァ

だから只のアクション物には成らないと思ったが

案の定、007並のロケはベルリン、イタリア、ニューヨークに

クライマックスはイスタンブールと、世界中に場面は変わり

オマケにN.Y.はグッケンハイム美術館での銃撃戦。

よく有名美術館を借りられたものだと思ったら

内部を5階全部復元したセットというから驚く。

流石、先の「パヒューム」でヨーロッパの古い町の広場を埋め尽くす

全裸のエキストラに乱行をさせた監督だけのことはある。

さて、銀行は金を貸して利息を得る組織

そこが。もし正義なく、組織の利益のみを追求すると

こうなるという怖い話。

その組織はミサイルから、その防御装置までを

未開発国に売り与え、その国が、もしその代金を払えなくとも

その国の経済をコントロールし利益を得る。

その事実を掴んだインターポール=国際刑事警察機構

刑事サリンジャーの追跡と活躍の映画。

勿論フィクションだが、現実に思わせてしまうのが

此の監督の技量。

主役はクライブ・オーエン。

目つきが悪いから「ボーン・アイデンテティ」では殺し屋を演じたが

此の作品では逆に、人相の良い殺し屋に狙われて

どちらが殺し屋だか分からない。

女性インタポール職員にナオミ・ワッツ。

殺し屋に車で跳ね飛ばされても死なないのは

ピーター・ジャクソン監督の「キングコング」で

かなりコングに乱暴に扱われても平気だったから。

まあ、兎に角、追いつ追われつのスリリングな展開。

銀行側に東ベルリンの特殊警察シュタージ上がりの用心棒が付いて

なかなか尻尾を掴ませない。

此の用心棒役をドイツの名優アーミン・ミューラー=スタールが演じて

物語に深みが出している。

面白いので必見!






 

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