「ザ・バンク墜ちた巨像」原題The International(2009)
巨大銀行の不正を暴くアクション・スリラー。
監督が「パヒュームある人殺しの物語」のトム・ティクヴァ
だから只のアクション物には成らないと思ったが
案の定、007並のロケはベルリン、イタリア、ニューヨークに
クライマックスはイスタンブールと、世界中に場面は変わり
オマケにN.Y.はグッケンハイム美術館での銃撃戦。
よく有名美術館を借りられたものだと思ったら
内部を5階全部復元したセットというから驚く。
流石、先の「パヒューム」でヨーロッパの古い町の広場を埋め尽くす
全裸のエキストラに乱行をさせた監督だけのことはある。
さて、銀行は金を貸して利息を得る組織
そこが。もし正義なく、組織の利益のみを追求すると
こうなるという怖い話。
その組織はミサイルから、その防御装置までを
未開発国に売り与え、その国が、もしその代金を払えなくとも
その国の経済をコントロールし利益を得る。
その事実を掴んだ”インターポール=国際刑事警察機構”の
刑事サリンジャーの追跡と活躍の映画。
勿論フィクションだが、現実に思わせてしまうのが
此の監督の技量。
主役はクライブ・オーエン。
目つきが悪いから「ボーン・アイデンテティ」では殺し屋を演じたが
此の作品では逆に、人相の良い殺し屋に狙われて
どちらが殺し屋だか分からない。
女性インタポール職員にナオミ・ワッツ。
殺し屋に車で跳ね飛ばされても死なないのは
ピーター・ジャクソン監督の「キングコング」で
かなりコングに乱暴に扱われても平気だったから。
まあ、兎に角、追いつ追われつのスリリングな展開。
銀行側に東ベルリンの特殊警察”シュタージ”上がりの用心棒が付いて
なかなか尻尾を掴ませない。
此の用心棒役をドイツの名優アーミン・ミューラー=スタールが演じて
物語に深みが出している。
面白いので必見!
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