CINE JAZZ #11
エヴァの匂い (1962):ミシェル・ルグラン
此の映画はベニスが舞台、ジャンヌ・モロー主演という
イタリアとフランスの合作映画ながら
監督は英国のジョセフ・ロージー
彼は当時ハリウッドの赤狩りで拠点を英国に移していた。
ヌーベルヴァーグの撮影を支えたアンリ・ドカエが
水の都ベニスを見事にモノクロで捉えている。
ヒロインの魔性の女のジャンヌは当に女盛り。
アクの強い米国男優スタンリー・ベーカーをしても
骨抜きにしてしまう。
そして、まだクラシックとジャズの二股をかけていた
ミシェル・ルグランが、此の作品では
ジャズのオーソリティとしての本領を発揮。
お聴きの様な本格的なモダンジャズに
此れまたビリー・ホリデーという曰く付きの歌手の
”柳を泣いておくれ”という名曲まで添えて完璧な仕上がり。
サウンド・トラックは出て居たら今でも売れるだろう。
因みにジャンヌ・モローはイギリスとフランスのハーフ。
此の映画でも達者な英語を披露している。
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