2019年2月9日土曜日

マネー・トレイン (1995)
題名が全てを語っている映画だ。
N.Y.の地下鉄の売上金を運ぶ専門の列車をそう呼ぶらしい。
ウエズリー・スナイプスとウディ・ハレルソン
いかにも悪そうな二人の俳優だから
鉄道公安官の役と言っても結局は、その列車を襲うのだろうと
思っていたら、その通りだった。
しかし、此の二人のトリビアを町山智浩風に解説すれば
ウエズリーは人間と吸血鬼の混血「ブレイド」シリーズが
ヒットしてガッポリ出演料が入ったものの
税金を払うのが惜しくて虚偽申告、3年刑務所に入れられている。
一方、ウディ・ハレルソンは、オリバー・ストーンの
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」に
コーエン兄弟の「ノーカントリー」「スリー・ビルボード」と
アカデミー賞を取るような作品の常連だ。
でも私生活で常連なのは留置所、
路上で踊り狂い交通渋滞を起こして
駆けつけた警官を殴り逮捕
また環境保護を訴えてサンフランシスコの金門橋に登り逮捕
その他にもタクシーの中で暴れたり
パパラッチを殴ったりの、お騒がせ男。
此の映画の設定で二人は乳兄弟、つまり同じ親に
養子として育てられたという事。
らしくないが、ウエズリーが兄で真面目。
小さい時から弟の面倒見が良くて
弟のギャンブルの借金を立替えてやる。
しかし、此の二人より、もっと悪そうなのが
二人を雇ってる地下鉄の警備係長。
此れを演じているのが「冷血」の殺人鬼役でブレイクした
ロバート・ブレイク(ダジャレだな)
彼は実生活では2番目の妻を射殺した容疑で逮捕、起訴されている。
そんな事件のせいか、さらに怪優風になっている。
コイツからなら大晦日にボーナスを、たっぷり積み込んだ
列車を強奪しても良いという気にさせる。
此れだけでは映画に味気がないので
二人にジェニファー・ロペスという、お色気ムンムンの婦人警官が絡み、兄弟は俺が、俺がと殺気立つ。
ところで、ジェニファーはご存知通り歌手兼女優で
長者番付に載るほどの大スターだが、下半身の護りは緩く
レストランのウエイター、バック・ダンサーと手近な男に
共演者のマーク・アンソニー、ベン・アフレックと
婚約、結婚、離婚とあまり身持ちは良くない。
そんなスキャンダラスな俳優ばかりを集めた此の映画
面白く無いはずもなく、大ヒットしたかと思いきや
ラストの地下鉄構内の列車の大暴走に相当、金をかけたと思われ、制作費は68,000,000ドル。
しかし興行収入は、半分の35,431,113ドルと
やはり、出演者たちの素行の悪さが、客を劇場に呼べなかったか?

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