2018年8月22日水曜日

怪優列伝(番外)
アンディ・サーキス(1964~)
此の俳優の顔に見覚えのある人は少ないと思う。
素顔で出ているのは殆ど皆無だからだ。
彼はC.G.で作られたキャラクターを
いわゆる”モーションキャプチャー”というコンピューターで
シンクロさせた演技をしているからだ。
その昔、ハリー・ハウゼンが特殊効果として
コマ撮りで動かしていたストップモーション・アニメが
コンピューターに代わったが動きはともかく
顔の表情までは作れなかった。
それが今や瞳に風景が映り、髪の1本1本が風に棚引く様になり
 C.G.キャラクターにも的確な演技が必要になった。
そこで登場したのが彼だ。
此の「猿の惑星・聖戦記」では前作に続き
猿の突然変異から進化した
人間の言葉を話せる”シーザー”役を演じて
此のスペクタクル映画を、S・キュブリック監督の
「スパルタカス」並みの完成度に高めている。
そこには寓話として黒人やネイティブへの
人種差別に少数民族弾圧が描かれ
現代から未来への警告が盛り込まれているが
何より、此の彼の表情、その眼力に圧倒される。
彼はアルメニア系の俳優でロンドンで俳優をしていたのを
あの「ロード・オブ・ザ・リング」の監督ピーター・ジャクソンが
目をつけ、あの”ゴラム”役に抜擢した。
その人間臭い表情は、その演技に外見の醜さが加わり
この世のものとは思えない奇妙な生物を生み出した。
コチラは「スター・ウォーズ」のキャラだが、なんともトボけた
キャラが出来上がり映画に花を添えていた。
そして同じスター・ウォーズ」でもコチラは悪の最高指導者スノーク
そのテレン・スタンプがミイラになった様な風貌は
気持ち悪さ最高というかなんというか。

しかし彼の独壇場だった此のモーション・キャプチャー俳優という
仕事にも強力なランバルが現れた。
それが先の「猿の惑星・聖戦記」の途中から登場した
”バッドエイプ”というキャラ。
動物園で言葉を覚え、突然変異で体毛が無くなり
ダウンジャケットを着て、ニットキャップという変な猿。
サティーブ・ザーンというコメディアンが演じているらしいが
そのキャラは声の吹き替えが柳沢慎吾というのにピッタリで
アンディの”ゴラム”とは又違う演技は
本家のアンディもタジタジというところか?








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