2017年6月26日月曜日

「オンディーヌ海辺の恋人」(2009)
監督のニール・ジョーダンはアイルランドの監督である。
これまでもアイルランドを舞台にした作品は
「クライングゲーム」「マイケルコリンズ」と撮っているが
此れはアイルランドの人魚伝説をモチーフに
自ら脚本を書いたメルヘンチックな作品となっている。
香港のウォン・カーウァイ監督の作品で有名な
オーストラリア人カメラマン、クリストファー・ドイルが切り取った
重い雲の垂れ込めた荒涼とした海が映し出され
一艘の漁師の舟に、人魚いや美しい女が網にかかる。
主人公の男は難病の娘がいるが離婚していて
元の妻と交代で面倒を見ている。
その娘は童話好きで男が助けた女は人魚という事にされる。
此の娘の演技が驚異的に巧く
観るものは彼女の狂言回しに付き合うことになる。
そう、此の映画は、大人の童話を楽しめばよいのだ。
ネタバレ注意
しかし現実は此の女、ルーマニアの麻薬密売人の
手先として使われていた売春婦
それから逃れて海に投げ出されて溺れていたのを
男に助けられたという訳。
しかし、それは最後の種明かしで
映画は、ひたすら人魚が海中で泳ぐ姿の美しさを映し出す。
映像に酔うという言葉があるが正に此れはそれ!
その幻想的な美しさは、冷たい北の海を別世界に変えてしまう。
監督ニール.ジョーダンと撮影クリストファー・ドイルの
仕掛けに、まんまとハメられて
ハッピーエンドに心も和む一級のエンタテイメント作品。



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