「ビッグ・ゲーム・大統領と少年ハンター」(2014)
フィンランド映画といえばアキ・カウリスマキが居るが
此の作品はヤルマリ・ヘランダーという監督のアクション映画。
主役が米国黒人俳優のサミュエル・L・ジャクソン
いや主役は歌手ヴィヨークそっくりなフィンランド少年。
此の日本人似の13歳の少年の素朴な演技に
食われて名優サミュエルもタジタジ。
ストーリィはサミュエル扮する米国大統領の乗った
Air Force - 1(大統領専用機)がフィンランドの山奥で
テロリストのミサイルに撃墜されてしまう。
緊急ポッドで大統領のサミュエルだけ脱出できたが
着陸したのが深い森の中。
そこに13歳の通過儀礼の試練トナカイ・ハンティングに
一人で来た少年と遭遇するという設定。
森の中に光が降りてくる仕掛けは、「E・T」そっくり。
しかも少し黒いがサミュエルは顔も似ている(笑)
最初、”未知なる遭遇”と怖がっていた少年も
パスポートまで見せて「俺は米国大統領だ!」と
救助を求めるサミュエルに次第に近づいてゆく。
しかし少年にはトナカイ・ハンティングという
”ミッション”の方が大事なのだ。
森では俺の云うことを聞けと云う少年に
大統領は、ただ着いて行くしかない。
米国大統領も知らないフィンランドの
ド田舎の少年というのが笑える。
父親に印を付けて貰った地図の地点に着いたら
何と大きな冷蔵庫にトナカイの首が!
父親は息子のハンターとしての実力を知っていて
前もって現場にトナカイをプレゼントしてやったのだ。
そこにミサイルを撃ったテロリスト集団がヘリで現れ
大統領を捕らえ、その冷蔵庫に入れ、ヘリで運ぼうとする。
それを見た少年は”此れこそ試練だ!”とばかりに
ヘリに飛び移り、大統領を助けようとする。
ヘリに吊るされた冷蔵庫に、崖から飛び移るというのが
何とも荒唐無稽だが、此の少年の無垢な面構えが
効いて、納得させられてしまう。
しかし、此の少年なんとも狩りの才能は未熟で
弓を射っても敵の目の前にポトリと情けない。
情けないといえば、サミュエルも「スターウォーズ」では
ジェダイの騎士の筈が、此の映画では
演説が上手いだけで、銃も使えない、
格闘も出来ない超軟弱な大統領。
まっ実際の大統領なんて、そんなものだろう。
さて此のコンビでテロリスト達と、どう戦うか?は
観たときの、お楽しみという事で・・・。
それにしてもエアーフォース・ワンの大爆破で湖が消え
魚が空から沢山降ってくるスペクタクルなオチや
米国本土のペンタゴン内部にテロリストに内通する奴が
居たりして、脚本も書いた此の監督はサービス満点。
「U ボート」のウォルフガング・ペーターゼンの様に
ハリウッドでも成功しそうだ。
とにかく面白いから是非ヴィデオででも!
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