2016年9月23日金曜日

オープニングの素敵な映画BEST-10
☝画面をクリック!
サムライ(1967)
ハリウッド進出に失敗した後
「冒険者たち」でカムバックしたアラン・ドロンに
又、別なクールな魅力を引き出した此の名画は
フレンチ・フィルム・ノワールの親分格の監督
ジャン=ピエール・メルヴィルの作品。
上の予告編では、少ししか観られないが
小鳥の鳴き声が粕かに聴こえる暗い部屋は
アラン・ドロン扮する殺し屋のアジト。
これから”仕事”に出かける前の彼の”凍った心”を
見事に此の映像と教会で奏でられるバロック音楽の様な
パイプオルガンの荘厳な音色で表現している。
此の作曲は先日の「追想」のフランソワ=ド・ルーベ
彼は所謂アカデミックなクラシック畑育ちでは無いから
モダン・ジャズ、シャンソン、民族音楽と
自由なスタイルでフランス映画に別な
ヌーベル・バーグ=新しい波を起こした作曲家と云える。
「冒険者たち」「若草の萌えるころ」「オーッ!」と
初期の頃からロベール・アンリコの全作品。
ジョセ・ジョバンニの「ベラクルスの男」「ラ・スクムーン」と
ベルモンドやドロンそしてリノ・ヴァンチェラと
フランス映画の”男臭い”作品に彼の音楽は不可欠な存在だった。
そのころドロンの女房だったナタリー・ドロンも綺麗だが
殺しの現場を目撃しながら何故かドロンを庇った
キャバレーのピアニスト役カティ・ロジェの美しさは
当時、映画ファンの間で誰もが話題にした。
アルジェとフランスのハーフの素人で、本国でも”カフェオレ美人”と
人気が出た様だが、幾らも映画にでない内に
亡くなってしまい、此の映画”サムライ伝説”の1つと成った。
そして、もう1つの伝説
此の映画のカメラマン、アンリ・ドカエについては
もう長く成るので、何れまた次の機会に特集を組みます。

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