相棒14 第6回「右京の同級生」
冒頭10分位で犯人の目星がついてしまう
此んなもの、まだ観てるの?と云われそうだが
私は仕事で出会った竹下景子さんのファンなので
一応録画した。
久しぶりに観た彼女は上手に歳を重ねられて
相変わらず美しい。
女優以前に内面から出て来る美しさと云うべきか?
彼女は右京こと水谷豊と「赤い激流」以来
40年ぶりの共演と言う触れ込み。
役の上でも題名通り右京と50年ぶりに
再会した小学校の同級生という設定。
ただし、彼女は転校生で僅か3日間で別れてしまった女の子。
相棒の反町隆史が「彼女は右京さんの初恋の人なんじゃ?」と
からかうも、二人の間には、ほんのり甘いムードが漂う。
”杉下くん”と呼ぶ彼女は今、外国人労働者の面倒をみる女医。
外国人労働者を斡旋する会社の男が殺され
果たして外国人労働者を庇う彼女は犯人なのか?と。
浅草にウジャウジャ来ている爆買い外国人と違い
人目に付かない所で、不法な労働条件と低賃金で働かせられている
貧しく弱い立場の外国人労働者は近年増えている。
その裏で暗躍する汚い外国人労働者ブローカーの話だ。
「相棒」は初期の頃、よく国家権力と戦い
干された彼等の執念深い追跡が面白かったが
此の回では久しぶりに彼等の捜査に上から圧力がかかる。
ブローカーは大使館と麻薬で繋がっていたのだ。
此処からネタバレ。
そして結局、彼等は破れる。
巨悪はスルリと法の網をかい潜り、国外に逃亡を計る。
空港で右京が、高飛びをしようとしている社長に
「日本に戻って来たら証拠を揃えて絶ず、逮捕しますからね!」も
それは”負け犬の遠吠え”にしか聴こえない。
此の手の刑事ドラマの痛快さとは裏腹の
苦い惨めさが余韻として残る。
ハッピーエンドにしないラストが現実的だ。
そして、弱い者たちに味方して法を犯し
逮捕された竹下景子が、正義を振りかざす右京にかける言葉
”杉下くん”変わらないわネ”も、切ない。
良く練られた脚本は山本むつみ、
良く50分枠に纏めた監督は池澤辰也。
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