2016年1月30日土曜日

刑事コロンボ・ロンドンの傘
私は、しつこいコロンボの性格が嫌いで
犯人を執拗に追い回す程、犯人側に同情してしまい
観ていて不愉快に成る事が多いのだが
今回もそのパターン。
シチュエーションがコロンボが英国ロンドンへ
海外視察と言うのが、シリーズには珍しく
犯人が”マクベス”を演じる舞台俳優夫婦と云うのも。
それに妻を岸田今日子が吹き替えていたのが面白く
ついつい最後まで魅入ってしまった。
此の夫婦を演じるのがリチャード・ベースハートと
昔ボンド・ガールまでやったオーナー・ブラックマン。
(確か「007ゴールドフィンガー」でプッシー・ガロア役)
どちらも臭い程、大げさに演じて笑えた。
映画「フレンチ・コネクション」のポパイ刑事と同じで
最初スコットランドヤードも米国の刑事コロンボを
嫌がるが、自殺と思われた老プロデューサーの死を
次々に“おかしいですな此れは”と、他殺に暴いてゆく
コロンボに協力する様に成る。
珍しいコロンボの海外ロケにロンドンの名所を満遍なく紹介し
大邸宅に住む英国紳士にジョン・ウイリアムス(蝋人形が絵になる)
と、その執事(ウイルフリッド・ハイド=ホワイト)は
かく有るべきというキャスティング。
特に執事役のウイルフリッドの、したたかな名演は記憶に残る。
とにかく”マクベス”の芝居台詞を散りばめた脚本の面白さに
帰国寸前まで犯人を捕まえられないコロンボの焦りと
ラストのドンデン返しに脚本ジャクソン・ギリスと
監督リチャード・クワインの旨さを感じた。
でも、此の回も題名の「ロンドンの傘」は
例によって刑事コロンボの”ブラフ”なんだけれどネ。

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