2015年11月17日火曜日

男の食彩:加藤和彦のパスタ・パスタ・パスタ
BSでプレミアム・アーカイブと称して
再放送しているものに
見逃していたのが在るのが助かる。
此れでは”今日の1曲”に何度も登場している
加藤和彦の生前の姿を観る事が出来た。

彼の料理に対する”こだわり”は半端では無く
プロに習っていた居たと云っている通り、真剣。
彼曰く、毎日食べるものだから・・・と。
まずはパスタの基本
”アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ”から
トマトを入れた”ポモドーロ”、そして
”モッツアレッラ”を使った此れ
そのイタリアンのウンチクで
司会の音楽評論家・小倉エージを圧倒する。
”本当はミュージシャンでは無く、コックに成りたかった”と云う
彼は、早くから六本木の老舗イタリアン”キャンティ”の常連
私も生前、亡くなった先妻・安井かずみさんと一緒に
其所で、ご馳走してもらった事がある。
絶えず新しいサウンドを追求していた
彼の音楽も大好きだったが
同世代で東京生まれの彼に、田舎育ちの私は
その洒落たライフ・スタイルに憧れたものだ。

此の番組でも肉の焼き方に拘(こだわ)り
本当は炭火で焼くのがイイんだけどと
フライパンを温めと云うより、猛烈に熱くして
塩を振り、肉を転がす焼き方は
正に彼が工夫した”トスカーナ・スタイル”。
番組で試食した小倉エージの顔が思わず緩む。

もてなした人が、喜んでくれるのは嬉しい。
そんな人との関係は、生きる歓びに繋がるはずだし
ましてミュージシャンなら作品で此れから
人を幾らでも感動させる事も出来た筈、なのに、
もうやるべき事は全部やったと
生きる事を止めてしまった彼。
伊丹十三も景山民夫も皆、同じ様に逝ってしまった。
彼らに共通しているのは”せっかち”なのだ
その才能の中に、人より先に時代を読めた事。
そして生き急ぎ,死に急いでしまった。

でも加藤さんには、一度、彼の手作り料理を
ご馳走して貰いたかった・・・。
そんな訳で此のヴィデオ、涙なくして観れない私。

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